オヤジのひとり言

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レジェンド葛西5つの要因

2014年02月17日 | オヤジのひとり言

 ソチで銀メダルに輝いた41歳の葛西。

史上最多の冬季五輪7度目出場にして、

初めて個人メダルを手にした“レジェンド”は、

なぜ銀メダルの栄冠をつかむことができたのか??。???? 

1つ目の理由としては、ジャンプ技術レベルが高いこと

葛西の「遠くへ飛ぶための技術」は世界一。

ジャンプチームの横川コーチは

「葛西は(踏み切りで)踏み外しても、(リカバリーをして)他の選手と同じくらい飛べる自信がある。

もちろん、踏み切りのタイミングが合えばダントツ。

そして、空中の進みも世界で一番速いジャンプ」と。


 2つ目は、全体を通して「難しい風が吹いた」という悪条件があった。

ジャンプは、風の影響を大きく受ける競技。

風によっての運不運はあるが、

風が吹くことで技術のある選手と劣る選手とで差がつきやすい。

この日の風は、ジャンプ台の右半分と左半分で違う風が吹いて、

選手によっては右に流れる者、

左に流れる者、軌道にばらつきがあった。

 しかし葛西は、2本ともまっすぐな大ジャンプを見せた。

横川コーチは「2本ともパーフェクト。

ノーミスだった。

決勝は、これで良いのかというくらい難しい風だったが、

葛西は、条件としては130メートルに届かなくてもおかしくないような状況であれだけ飛んでいった。

もう、最高のジャンプだと思う」と称えた。 

この日は風の影響で試技がなくなった。

けれども葛西は「本当は、試したいことがあったので、

試技を飛びたかったけど、風の調子も微妙だと分かっていたので、

すぐに頭を切り替えました」と動じることはなかった。 

3つ目の理由は、再発した腰痛を逆手に取れたこと

9日にあったノーマルヒルの決勝で、

葛西は、着地の衝撃で持病の腰痛を再発させた。

翌日以降は、練習を休んだり、出たりしながら、

コンディションの良し悪しをライバル勢に把握させなかった。

コーチによると、

「葛西は、すでにソチ入りする前にジャンプの完成形を手に入れていた。

それを本番でできればメダルに届くという自信があった。

だから、

スタッフも『思い切って休んでいこう』と。

逆に、練習に出て来ないことで、

各国のコーチ陣や選手達は振り回されていたと思う。

『また寝てるのか?』という感じだった」。

つまり、

ケガの巧妙で、ライバルたちを心理的に不安にさせることができたのだ。 

4つ目は、葛西自身の“兄貴力”とも言えるリーダーシップから生まれたチームの結束。

葛西が2本目のジャンプを133.5mとまとめると、

その瞬間、すでに飛び終えていた3人の後輩たちが一斉に葛西に駆け寄って行った。

この時点でメダルは確定していた。 

竹内が、「本当にかっこいい」と言えば、

伊東は「紀(のり)さんがメダルを獲ってくれて、うれしい。

いい先輩を持ったなと、つくづく思う」と感慨深げ。

最年少20歳の清水は

「日本人の先輩がメダルを取る瞬間にいることができてうれしい」と称えた。

同じ国といえど、個人戦ではライバルだが、

彼らには、互いにリスペクトする気持ちがある。

そして何より、

葛西が、今なお見せる凄さが、後輩たちの心をつかんでおり、

その日本チームの結束ムードが41歳のジャンパーの快挙を後押しした。

コーチは「今日は若手が皆、葛西の援護射撃をしてくれたと思う。

全員トップ10近くにいた。

そういう意味で、葛西も気楽にできたと思う」と説明。

葛西は「すぐに竹内と伊東と清水が走ってきて、

『紀さん、勝ちましたよ』と言われたので、

涙が出そうなぐらいうれしかった」と相好を崩した。

 5つ目にマルチサポートハウスや用具を提供する周辺の支援体勢も良かった。

ロンドン五輪から設置され、威力を発揮しているマルチサポートハウスは、

ジャンプ勢のコンディショニングにも貢献。

風呂、食事、トレーニングルーム。

さまざまな面で日本人スタッフのきめ細やかな協力が得られることで、

選手はよりリラックスしながら戦闘態勢を整えられる。

 ジャンプスーツを提供しているミズノからは、

「クラフトマン」と呼ばれるジャンプ用具専門の担当者が、

ジャンプ台近くの山小屋にミシンを持ち込んで住み込み、

アクシデントや選手からの要望に応えられるシステムが。 

試合後の表彰式。表彰台に飛び上がって喜びを爆発させた葛西は、

報道陣エリアに来ると顔なじみの記者と抱き合って喜んでいた。

何もかもが突き抜けての銀メダルに、

「自分で自分を褒めたい。

リレハンメルの団体の銀メダルとは比べものにならないうれしさです」と。
 

17日には団体がある。

ラージヒルに出場した日本選手の順位は、

葛西2位、

伊東9位、

清水10位、

竹内13位と、平均して高い。

10位以内に3人が入ったのは日本だけ。

葛西の銀メダルの勢いに乗った日の丸飛行隊は、

今度は、長野五輪以来の金メダルを狙う。

 

ガンバレ!! ニッポン!!