ふわふわ気分で

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「アンチクロックワイズ・ワンダーランド」観劇と朝日新聞評

2010-02-07 | 演劇

ロンドン帰りの長塚圭史さんの新作舞台。
ドキドキして観たけど、意外にマイルドでした。
観劇日に朝日新聞に批評も出てました。
ネタバレあります。よろしくね。

作・演出:長塚圭史
美術:二村周作
照明:小川幾雄
出演:光石研、小島聖、村岡希美、馬渕英俚可、中山祐一朗、伊達暁ほか
下北沢・本多劇場 2月5日ソワレ観劇

本多劇場です。
客席には白石加代子さん、片桐はいりさん、田中哲司さん、
あと多分「ANJIN」で本多正純役の小林勝也さんも。
名前がどうしてもわからない人も約1名・・・これ気になるよね。

前作の「失われた時間を求めて」をシリーズにしたみたいな作品。
ちょっと観念的だという声も巷にあるらしいけど、
「失われた・・」よりも、おもしろかった。

長塚さん得意(らしい)のグロテスクさも健在。
彼のグロってのは、真剣にグロじゃなくって、なんか笑えるって感じ。
ケラさんとは、ちょっと違うのね。

「SISTERS」みたいなびっくり・ドッキリ系を期待してたけど、
ちょっと違いました。

主人公は作家で、作品が不評。
酒に酔ってバーで出会った女の家に行き、殺したらしい、って話だけど・・・

朝日新聞と産経新聞に(実名ね)載ったとかいう批評を、
出演者5名くらいが、声をそろえて読んだのがおもしろかった。
これって「失われた・・」のトラウマか・・・
長塚さん、大丈夫かって思ってしまった。

タイミングいいのか悪いのか・・・
観劇した日にちょうど朝日新聞(夕刊)に、この舞台の批評が載ってました。
タイトルは「『脱・物語』への挑戦」。

筆者の演劇ジャーナリスト、徳永京子さんは、
「思索の森をワンダーランド(おとぎの国)へと変容させるには、
 あと数センチ、飛翔が足りない。」
と切り出してます。

現実の世界と作家の書いた物語の世界が交錯して、
その曖昧さがこの舞台のおもしろさのようだけど、
これについて徳永さんは、
「どちらの世界が現実か。・・・決して複雑ではない。
 だが、この作品は必要以上に込み入った印象があり、何かが重たい。
 ・・・言葉に多く託しているからだろう。その任を役者たちが生き生きと果たし、
 彼らがより魅力的に見えるとき、長塚の目指す演劇の魔法が生まれるのではないだろうか。」

徳永さん、クリアに問題点を提起されてました。
パチパチ・・・

舞台セットはシンプルで、ライティングが効果的でした。
作家役は光石研さん、藤原竜也くんの映画「カイジ」のおっさん、石田さん。
バリバリの主役じゃないですか。
セリフ量半端じゃないし、出ずっぱり。
おっさんの時より堂々としてました。
当然だけど・・・

光石さんのラストのセリフ「死んじゃダメだ!」ってのが、ドキンとしました。
これ、キーワードなんでしょうか。

時計の振り子の音みたいなのが、変化してメトロノームになったり、
靴音になったり、心臓の鼓動みたいに聞こえたりして、
おもしろかったですね。
あれっ、また精神病院ネタか、と思ったけど・・・

小島さん、村岡さん、馬渕さんの女性三人が見応えあり、でした。
特に小島さんの台詞まわしがスゴク素敵。
彼女の声って、魅力的だし。
男イチコロって感じ・・・
ふふ・・・

「SISTERS」の時は、長塚さんの頭の中を覗いてみたい、と思ったけど、
ロンドン行ったり、結婚したりで、脳みそニュートラルに落ち着いたんでしょうか。
それは、ちょっと残念。
次は、メチャ混乱系を期待してますよ~






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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ブログで紹介させていただきました (直子)
2010-02-17 00:45:33
はじめまして。直子と申します。

劇評が納得だったので引用させて
いただいております。

もしご迷惑だったらご連絡くださいませ。
返信する
ありがとうございます (くるみん)
2010-02-22 22:04:28
直子さん、はじめまして。

ブログ紹介、ありがとうございました。
旅行中でしたので、載せるのが遅くなってごめんなさい。

これからもよろしくお願いします。
返信する

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