栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

グローバルとローカル~飽和時代の商品欠乏化(1)

2010-11-02 12:10:51 | 視点
都市部でも進む商品の欠乏化
問題は商業施設の過疎化と空洞化


 「グローバル化が進めば進むほどローカルが注目される」という皮肉な現象が起きていると前回書いたが、消費の世界もグローバルとローカルに2極化しつつある。

 大都市に世界中のモノが集中していく一方で、地方からはどんどん商店が消え、いまや生活必需品ですら買えない所が増えつつある。

平成の大合併で全国に「市」が激増したが、増えたのは市の面積だけで、地域の生活は以前と何一つ変わらないところがほとんどだった。

いや、それどころか逆に悪くなりつつある。商店は一つ、また一つと消えていき、いまでは生協の配達のみが頼りという地域が増えているのだ。

 こうした現状は過疎化が進んでいる地域だけではない。

溢れるモノに囲まれた都会のど真ん中に居ながら、買い物に不自由している人達も増えているのだ。

10年前なら、そんなバカな、と笑えた話がいまでは現実的過ぎて笑うことさえできない。

 しかし、そんな地域でもIT環境さえあれば、どこに住んでいようがモノは買えるのか、モノに不自由はしないのか、といえば必ずしもそうではない。

インターネットで商品を注文することはできても、物流がなければモノは手元に届かないからだ。

 そう、問題はデジタルではなく、物流というアナログにかかっている。

その物流が各方面で危機に瀕している



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