栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

まとまりに欠ける組織

2010-04-05 22:28:55 | 視点
 「社長が来ているのに社員がまだ来ないとは、どうなっているんだ」
桜の木の下にブルーシートを敷き、花見の準備は整っているのに、肝心の人が集まらない。
弁当の配置をしながら、苛立たしい声で男が誰かに叫んでいた。
どうやら社長は時間通りに来ているのに、社員がまだほとんど来てないらしい。

 いまでこそ日本人は時間を守るのが当たり前のようになり、アジア諸国の時間のルーズさを云々する人が多いが、ちょっと前まで地方には「○○時間」というのがあった。
大体約束の時間に30分から1時間遅れて人が集まり出すのだ。
それをとやかく言っても仕方ない。
まあそうセカセカしなさんな。ゆっくりやろう、というわけだ。
それがでいい時代があったのも事実だ。
しかし、世の中のスピードが速くなるにしたがって、いまでは「○○時間」というのは日本全国どこに行ってもほとんど聞かれなくなった。

 もちろん熊本も例外ではないはず。
なのに社員の大半が時間を守れないというのはどういうことだろう。
花見は勤務時間外だからいいではないか、というか、
それとも普段から仕事のペースが遅いのが、こういう場面でも出たと見るか、
指示の周知徹底が不十分な組織なのか
あまり規律にこだわらない自由な雰囲気の組織と見るか・・・。

 なににしろまとまりに欠ける組織が弱いのは事実だ。
そういえば最近の与党は現も前もまとまりに欠け、動きがてんでバラバラ。
だからどちらの支持率も下がる一方で、上がる気配すら見えない。

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