栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

福岡市南区の鹿助池の蓮がほぼ全滅した理由

2018-08-31 16:08:36 | 視点


 福岡市で蓮の花と言えば福岡城址の濠に咲く大きくて白い花が有名だが

鹿助池(福岡市南区長住)の蓮は大賀ハスほど濃い色で紅くはないが、

程よい紅色で、池一面に咲くので見ごたえがある。

例年なら7月下旬から8月下旬ぐらいまでは咲く蓮が今年はほぼ全滅状態。

かろうじてガマの間に隠れるように咲いているのが認められる程度だ。

ガマが生えているのは池の5分の1程度で、それ以外の場所にぎっしり蓮が咲くのが例年の光景。

ところが今年はご覧のように蓮の花どころか蓮の茎も一切認められない。

一体何が起きたのだろうか。

朝のウォーキング中に池の周囲で出会った人に尋ねてみると、思わぬ答えが返ってきた。

「クサガメに芽を食べられたんです」

えっ、亀が蓮の芽を食べ尽くした?

俄には信じられない話だが、別の日に出会った人に尋ねても同じ返答が返ってきた。

う~ん。1人ではなく複数の人が言うから真実なのか。

だが、話の出処が1箇所なら最初の発信者が間違っていることになる。



 蓮の芽を亀が食い尽くしたなら亀が異常発生していなければならないが、

念入りに池の周囲を見て回っても亀は急増どころかむしろ数が減少しているとさえ思えた。

いずれにしろ亀が増えて蓮の芽を食べたとするには少々疑わしい。

 では、なぜか。

そこで考えられるのは10年近く前の集中豪雨で濠の蓮が大被害を受け、

全滅かそれに近い程減少した時のことだ。

今夏も集中豪雨に見舞われているし、猛暑の日が7月に続いた。

その影響が考えられるので、水面をつぶさに見てみると、何も生えてない箇所の水面は

下の写真のように一面緑色になっていた。

アオコの異常発生である。

これで水中が酸素不足になり、蓮が生えなくなったと考えられる。

 だが、ガマが生えている箇所では蓮が咲いているのはなぜか。

これも水面をつぶさに見比べていくことで合点できた。

ガマが生えている辺りの水はいつも通りに澄んでいたのだ。

ガマはほぼ年中生えているため、ガマの生育箇所はアオコが発生も進出してくることも

できなかったに違いない。

それはまるで縄張りで印を付けたように、水面の色がガマ生育地とそれ以外の場所で

はっきり分かれていたからだ。

 いずれにしろ異常気温の結果起きた現象で亀が食べたわけではない。





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