栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

トヨタの失敗を他山の石に(2)

2010-03-16 15:26:53 | 視点
派閥争いが対応の遅れを

 クレーム処理は遅れれば遅れるほど傷が深くなる。

そのことはトヨタも分かっていたはずだ。

にもかかわらず対応が遅れたのはなぜか。

その裏に派閥争いを指摘する向きもある。

創業家派と反創業家派の争いである。

 創業家派はトヨタという会社より、社長就任間もない章男氏を守ろうとした。

そのことが対応の遅れを招き、不信感を増幅させた。

 ここで思い出すのは章男氏が社長に就任した時の言葉だ。

 彼は「ビジョナリーカンパニー」の著者、ジェームズ・C・コリンズ氏の企業没落5段階説

 第1段階「成功体験から生まれた自信過剰」、
 第2段階「規律なき規模の追求」
 第3段階「リスクと危うさの否定」
 第4段階「救世主にすがる」
 第5段階「企業の存在価値の消滅」

 を引用

 ところが「豊田」という創業家の名前が公聴会を乗り切る手立てになったのだから皮肉としか言いようがない。

フォードの先例にならう


      (以下、略)

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