栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

トヨタの失敗を他山の石に(1)

2010-03-10 22:27:18 | 視点
 トヨタが米議会の公聴会をなんとか乗り切ったように見える。

しかし、問題はむしろこれからだ。

連邦大陪審での審査も控えており、こちらの方が問題だろう。

 それにしてもなぜ、トヨタは問題をここまで大きくしたのか。

そこにはいくつかの失敗があったように見える。

初期対応のミス

 今回の問題で最初に感じたのはトヨタの対応のまずさである。

別の言い方をすれば、最初の対応を間違ったが故に2次クレームにまでなったように思える。

 企業である限りクレームをゼロにすることは難しい。

重要なのはクレームをゼロにすることではなく、2次クレームを発生させないことだ。

そのことは以前「クレーム客をファンに変えた旅館」でも書いた。(「栗野的視点」のバックナンバーを参照)

 今回の問題の発端はアクセルペダルがフロアマットに引っかかって戻りにくくなる不具合である。

この問題はすでに07年から起きており、同年には2車種をリコールしている。

ところが、

      (以下、略)

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