蔵っ子日記

これは中堅(?)蔵人の日々を綴った素朴な日記です。
だんだん「蔵っ子」と言えない歳になってきたか?でもよろしくね。

蒸米を「放冷(ほうれい)」中

2008年01月18日 23時56分51秒 | 日本酒
ここのところ寒いです。酒造りにはバッチリのようです。大吟醸が蔵の奥で静かに発酵しております。ゆっくり、じんわりと低温で発酵が進む方が全般的に良いお酒になるようです。

そして今日も一本仕込が終わりました。夏場に人気、また女性の方にも人気の「純米大吟醸 淡雪仕立て」になるもろみです。今年も上手くできればいいが、これから約30日間のお付き合いです。じっくり、ゆっくり・・・。

さて、写真は今日仕込んだ「淡雪仕立て(予定)」の留蒸米を放冷しているところです。仕込とは麹・水・蒸米を一緒にもろみの中に投入し、攪拌することですが、留仕込とはその最終仕込のことを言います。仕込温度が低いため、できるだけ低い品温の蒸米を投入する必要があるわけで、このように広げて、人間が米の塊をほぐしながらしっかり冷まします。これが体を動かさず、手先だけの作業なので寒い!手もかじかみます。しかし機械でこれをほぐしつつ冷ますのはなかなか難しい作業です。機械化は進んでいてもやっぱり手作業に頼るところも大いにありますね。これが酒造りのいいところ?(大変なところ?)かな。