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居酒屋放浪記NO.0288 - 広さは立ち飲み日本一? - 「立ち呑み ごひいきに」(港区新橋)

2009-11-06 13:30:22 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋
虎ノ門パストラルを出て、わたしは新橋まで歩くことにした。
まだ飲み足りないのだ。
まだ、というのはこの日行われたN整連の会合でわたしは余り落ち着いてお酒を飲めなかったからである。あろうことか、何故かわたしに中締めのお鉢が回ってきた。
下から数えて3、4番目に若い若輩者のわたしにである。人生の諸先輩方の前での中締めは少々緊張した。落ち着いて飲めなかったのである。

さて、どこへ行こうか。立ち飲みラリーの続きなら、いよいよ舞台は外堀通りを渡ることになる。
少し新橋駅周辺を歩いてみる。
珈琲館の狭い路地を久々に入ってみた。立ち飲み屋の「へそ」がここにもオープンしていた。この店はニュー新橋ビルの向こう側にもある。新橋では一度も入ったことはないが、五反田のお店はなかなか良かった。
しかし、この「へそ」の凄まじかったこと。百パーセントサラリーマンだ!

 鬼気迫るその雰囲気に尻込みしてしまった。別の店を物色することにした。次のターゲットは「ごひいきに」である。

 場所は新橋SL広場の対面。入口は狭いが中は広い。相当に広い。古典酒場責任編集の「東京銘酒肴酒場」(三栄書房)によれば「120人収容可能」とまで書いてある。
 近頃、この店はメディアにも多く登場しており、ここで細かく説明する必要もないだろう。

 立ち飲みは角打ちを第1世代、老舗立ち飲み屋を第二世代、近年増えつつあるチェーン系を第三世代、居酒屋ではなくバルやパブを意識した横文字のスタンディングバーを第四世代とするなら、この「ごひいきに」は第三世代と第四世代の間に分類されるのではないだろうか。
 したがって、この店は完全なる「オヤジ系」ではない。

 店内の内装がモダンであると同時に料理は必ずしも居酒屋定番メニューではない。したがって、女性もまばらではあるが目に付く。
 システムは厨房にオーダーを伝えて、その場で会計をする仕組み。
 熊猫はまずホッピーセット(500円)と「生牡蠣」(1個280円)をオーダー。
 橋本健二先生の人気ブログ「居酒屋考現学」には「樽生ホッピーがある」と記されているが、その存在には気が付かなかった。

 中味のお代わりが210円であることを考えれば、外は290円ということになる。氷入りの純三冷だ。値段的には少し高いと思う。従業員は店舗面積が広い分、5~6人の人を使っていた。全て若者だったが、それでも人件費は他の立ち飲みと比べ多いかもしれない。そして、駅近の立地を考慮すれば、この値段も致し方なしか。

 肴は220円の「冷やしトマト」から500円の「マグロぶつ」まで幅広い。平均すれば、1品は400円以内で総じて安いだろう。
 立ち飲みのニューウェーブとも違う、だが老舗というわけでもない。だが、短期間のうちに新橋の有名な立ち飲み屋として地位を築いただけに、やかりこの店はただものではないような気がする。
 
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