
ホテルカレーで圧倒的なうまさを誇る、京王プラザホテルのカレーも、この一皿の前では霞んでみえる。それほど違う「東京會舘」のカレー。一年に一度、夏にいただく、この東京會舘のカレーが楽しみで仕方がない。
通常は〆でいただく、このカレーだが、自分は違う。最初から、このカレーをいただき、更に最後にもう一杯いただくのを常としている。
「東京會舘」のカレーは別格。誰が食べてもその違いに圧倒されるのだ。
口に含んだ瞬間に満ちるコクの強い濃厚な香りは、まるでカレーとは思えない味わい。しかし、本当の驚きはそこじゃない。僅か2秒後に訪れる味わいのハーモニーは余りに突然であり、激変なのだ。まるで違うものを食べたのかと思うほどの変わりよう。ぎゅっと甘味が引き締まるような、急なシフトチェンジ。コクの強いカレーから、ビーフシチューのようなまろやかさに転じる二重奏。雑味のない完璧ともいえる絶妙なバランス。ただ何時間もかけて煮込んだのではなく、完璧に磨きあげたブイヨンやらフォンをベースにカレーソースを作り上げていると感じる。
スパイシー感は二の次の欧風カレー。洗練を重ねた味わいのソースは、スープと形容してもいいほど。2つの顔を持つカレーは洋食カレーの最高峰といえるかもしれない。
こだわる点と言えばタマネギを飴色になるまでじっくり炒める事と、その日の出来によって隠し味を足すことくらい。
こういう店ではもちろん香辛料も調合するだろうし、各種の味のベースになるスープも作るんでしょうね。
なかなか家ではフュメドポワソンなんか作れません(^_^;)
こんばんは。
スパイスカレーが流行っているとはいえ、やはり日本のカレーはこってりとしたカレーソースですね。
自分の中では、煮込めば何でもカレーです。材料ではありません。あとは愛情でしょうか。