
店舗リニューアルのため、一時閉店した「縄のれん」。
シャレオツな街で、唯一無二ともいえる年季の入った立ち飲み屋。
その「縄のれん」が閉店したのは2014年の6月頃だったか。それから9か月のブランクを置いて、店はようやくリニュアルオープンした。
新しい店舗は意外だった。
白いモダンな壁が映えるいまどきの店。そこにあの名物の縄のれんがかかる。
この組み合わせ、ミスマッチだ。
しかも、あのこ汚い店の見事な変わりよう。
店に入った。
あのビール瓶の箱を積み上げたテーブルはもうない。
寡黙なお父さんとつっけんどんなお母さん、そして未だ反抗期の息子さん。
見たところ、店の序列は変わっていない。今も店の頂点に君臨するお父さん。このリニューアルは代替わりではなかったか。
この店でビールを頼んではいけない。
なにしろ瓶ビール1本800円。東京ドーム並である。
ここでは「ハイボール」(400円)が定番だ。
お母さんが、大きな薬缶でそれを注いでくれる。
あぁ、何も変わっていない。
琥珀色のしゅわしゅわ。浮かぶレモンが爽やかだ。
ハイボールは焼酎ハイボール。独特のエキスがオリジナルだ。
串焼きもいいが、肉の塊や刺身も魅力的。
「ハラミステーキ」とか「レバー」とか。
「ガツ刺し」とか。
いい肉、仕入れてるんだよな。ここ。
初めてこの店に来た時は独特の雰囲気にのまれたが、今回は落ち着いて飲めた。
ここでは黙々と肉を食らうべきである。
「牛ハラミ」を4本、そして「レバー」を2本。
「ハイボール」を3杯。
それでもう十分。
「牛ハラミ」は東京きってのうまさ。
成田の「寅屋」にも引けをとらない。
「ハラミ」とハイボールがあればもう何もいらない。
そうまさにあの「ハイボール」は媚薬みたいだ。
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