友人MJと「光栄軒」に行く約束をしたが、MJの体調が芳しくなく流会に。仕方ない。一人で行くか。
混んでるかなと覚悟したら、店舗外に待ち客はおらずすんなりと入れた。店内はカウンターがいっぱいで、ひとまず小上がりに。カウンターにはひざげりさんとO庭さんが並んで座っていた。すぐさま、カウンターの一つが空き、ひざげりさんとO庭さんの間に。
今日はやけに冷え込んだ。ビールじゃねぇな。
「紹興酒」常温。
お通しは「豚カツ」。何故かひざげりさんより早く出てきた。相変わらず、ものすごいボリューム。しかも、相変わらずうまし。
少しすると、3人組の若いお客が現れ、小上がりにポジション。「炒飯」大盛×2と「オムライス」を注文した。ほどなくして、それぞれの料理が彼らに運ばれてくるのだが、とにかくいい香りがする。とりわけ、「オムライス」の香りが香ばしい。その後に来た一人客も「オムライス」をオーダーした。
「豚カツ」を食べ終え、次の展開へ。当初のプランでは「きゅうりのからし炒め」を思い描いていたが、ここで葛藤が起きた。
「『オムライス』にしようかな」。
悪魔の囁きだった。
随分前に一度、「オムライス」の普通盛りをいただいたことがあった。あのときも腹がはちきれそうになり、後で後悔した。なら、「半オムライス」は?いやいや、「普通盛り」でなけれは意味がない。後悔するのは分かっていたが、口に出してみた。
「『オムライス』お願いします」。
ママは一瞬止まり、「普通盛りでいいの?」と聞いた。
「うん。普通盛りで」。
意外な展開だったらしい。
やがて、「オムライス」が運ばれてきた。
うんうん。いい香りだ。
大人になればなるほど、「オムライス」はハードルが高くなる。子どもっぽいものというイメージが注文を躊躇させるからだ。確か、漫画「クッキングパパ」にもそんなエピソードがあったはずだ。だが「光栄軒」なら、そんな心配も無用。とにかく、腹いっぱい思う存分食べることができる。
前半は快調に食べ進めたが、後半はピッチが落ちた。でも、最後までおいしくいただけた。しかし、めはやこれ以上お腹には何も入らない。もう少し飲みたいけど。でもこれにてゲームオーバー。
何故、「オムライス」が悪魔の囁きか。
ひざげりさんの言葉がそれを物語る。
「『オムライス』普通盛りは翌朝まで残るから」。
確かに。それは前回も経験済み。
分かっているのにやめられない。悪魔の囁きは翌朝まで響くのだ。
「だから言ったジャン」
って言うでしょう。
ケチャップはそもそもあの香りが危険です。食べた後もお腹で膨らみますよ。
ジャンさん。
「言ったジャン」。実際に聞いてみたいです。是非、夜にもおいでください。
「オムライス」普通盛りは以前も経験済みです。分かっていてもやっちゃうんですよ。