
娘のスマホの機種変をしていたら、思っていた以上に手続きに時間がかかり、時刻は18時半になってしまった。さぁ、困った。店で酒が飲めるのはあと30分しかない。店の行き先は決めていた。秋葉原の昭和通り側にある「殿(しんがり)という店で、店外に立ち飲みスペースを設けている。ヨドバシカメラから徒歩3分程度の距離だ。「殿」は以前からチェックしていた店である。店頭に立ち飲みと書いてあり、一度店内を覗いたことがあったが、お店にはしっかり席があった。4か月くらい前、その「殿」の前を通ったら、若い女子二人組が店頭で立ち飲んでいた。なんだ、立ち飲みは外のスペースだったか。それ以降、いつかお店を訪問して立ち飲んでやろうと考えていた。ようやく、その時が来たとお店に向かったら、「殿」は見事に閉まっていた。どうやらお休みのようだ。しかし、愚図愚図している暇はない。時刻は18:35分。タイムリミットは刻々と迫ってくる。ここは手っ取り早く、「四文屋」にするかと店の前まで行ったら、店内はかなり混雑している様子。一気に気分が萎えた。
しかし、時間は容赦なく過ぎていく。立ち飲み「吟」へ。早足で向かえば18:40分には着くはず。途中、ソフトオンデマンドの勃ち飲み屋の前を通る。お店の灯りが点いてないのを見て閃いた。「立ち焼肉」という選択肢もあるか。確か、立ち焼肉「治郎丸」がアキバに出来たことをネット記事で見た。電気街口まで行かなければならないが、どうせなら行ったことのない店で立ち飲みたい。ただし、電気街口までの道のりは一筋縄ではいかない。ソフトオンデマンドの立ち飲みから電気街口に行くのは少し回り道をしなければならないからだ。ヨドバシ前まで戻るか、リッチモンドホテル側まで行くか。とにもかくにもその回り道はロスタイムだった。電気街口に出た時点で18:47。そしてお店に着いた時は非情にも時刻は18:50になっていた。
初めての店である。カウンターにポジションし、メニュー表で真っ先に見えたものをオーダーした。
「キンミヤレモンサワー」(390円)。
これを一気に2杯オーダーし、まずは2杯を確保。
とりあえず気が利いた飲みものがすぐに見つかってよかった。つまみは「牛すじポン酢」。これも目についたメニューをそのまま読み上げた。
「立ち焼肉」というジャンル。以前、新橋で「ジョニー」という店に入ったし、神田の「六花亭」はいつも混んでいて入れない人気店だ。あくまでも焼肉がメインだが、酒があるなら、立派に立ち飲める。「居酒屋さすらひ」の対象だ。
さて、その焼肉だが、A5からA4ランクの肉を比較的安価で食べられるというのが、「治郎丸」のウリらしい。お店の壁に「今日の肉」がメニュー表示され、目の前の保冷機には、その肉のブロックが置かれている。
さて、何にするか。
ほう、「イチボ」があるのか。牛の希少部位で最近よく知られるようになったお尻の部分。「ランプ」がお尻の上部なら、「イチボ」は下部。共に福島産のA4もの。恐らく、同じ牛のお肉だろう。値段は両者300円。これで2枚の肉が提供される。
まずは「イチボ」、そしてホルモンは「豚トロ」(50円)で行くか。オーダーを告げると職人が肉を切って提供してくれる。後はコンロで自ら肉を焼けばいい。
そうこうするうち、時刻は19時近くとなり、飲みものはラストオーダーに。ピッチ早く飲んでいるせいで、酔いが早い。とりあえず、あと一杯「キンミヤレモンサワー」を確保しておくか。
こうして今夜ありつける立ち飲み酒は3杯で確定した。あとはその飲みものにしっかりと肉をコーディネートするだけだ。
「イチボ」は柔らかく、まさに口の中で溶けるようだった。本当にいい肉なのだろう。結局、「イチボ」はもういちぼ、否もう一度オーダーした。牛肉は200円から300円、豚ホルモンは30円から50円が中心。肉のクオリティを考慮すれば、値段は安価だと思う。それをミニマムな単位で提供してくれるのはスタンド形式ならではだろう。
キンミヤのレモンサワーもばっちりハマった。主役はあくまで焼肉だが、ドリンクだって決して脇役ではない。飲みメインでも使い勝手は良さそうだ。
10分で3杯頼み、ゆっくり飲ればいいものを、何故かオーダーのペースそのままに飲んでしまった。そのせいで、たった3杯しか飲んでいないのに、すっかり酔い気味。そういえば、二回目の緊急事態宣言以降、19時まで飲んだのは初めてだったな。
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