
日本で最も暑い町、熊谷。
41.1℃のレコードは今年、2018年7月23日に記録したものである。
その暑い町にある銭湯、「さくら湯」。
暑い日に、熱い風呂に入る。これ、至極の避暑術である。なにしろ、体温を気温に近づけるのだから。
アルミサッシの表玄関は実に味気ないのだが、少し建て付けの悪い感じが、いかにも古い銭湯らしくていい。宮つくりの銭湯ばかりが、銭湯ではない。プレモダン化する銭湯にボクは哀愁を感じるのだ。
そのアルミサッシを開けて、中に入ると、昔ながらの高い番台。もちろん浴場に、その番台は向いている。番台には女将さんが座り、450円を支払って脱衣場に進む。
どちらかといえば、サイズは小さめの浴場。奥行きは標準だけど、幅が狭い。脱衣所から見える浴場のペンキ絵が壮観だ。早速、浴場に足を踏み入れると、富士山のペンキ絵が迫ってくる。興味深いのは、ペンキ絵が男女それぞれ続いていて、一枚絵になっている点だ。女子風呂側の続きが、ここからはよく見えない。その続きは、三保の松原だろうか。
風呂桶は3つ。浴場の突き当たりに2つの関東風。もう一つはメイン風呂の手前に縦置き。ここが薬湯になっている。
湯温は優しく、都内のそれとは格段に違う。気温が高い町だから、湯温は低めに設定されているのだろうか。実に気持ちいい。
先般、東京新聞に銭湯の記事が掲載された。それによると銭湯の数は急減の一途。とりわけ埼玉県内は2012年からの5年間で半減した。その数、96軒から54軒。頑張ってほしい。埼玉県の銭湯。
ひと風呂浴びて脱衣所に出る、その爽やかな瞬間ときたら。まさに快感。
暑い昼下がり、汗を流してリセットするには、まさにうってつけ。日本一暑い町の熱い銭湯、ここにあり。
なお、ネットでちょっと調べたところ、「さくら湯」の創業は1919年とのこと。ということは、来年2019年は、創業100年ということになる。古い銭湯なのだ。
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