無性にバンコクに行きたくなるときがある。
灼熱の、黒煙煙る、政情が不安定な、あのバンコクに。
あのナンプラーの香る街角。鼻にかかったタイ語の声と抑揚。
ボクは大好きだ。
そんな気分になると、ボクは決まって、この店の扉を開ける。とびっきりの「ガパオライス」を食べに。
タイ料理にはずいぶん通った。
若い頃、吉祥寺の「ペパーミントカフェ」が大好きだった。吉祥寺はタイ料理のメッカで、他にも何軒もお気に入りのお店がある街だった。
20代の後半から東京の東側に拠点を移したことで、吉祥寺からは自然と足が遠のいた。でも、それから4年後に「ペパーミントカフェ」を訪れると、すっかり味が変わっていることに驚き、失望した。
その後は、フェイバリットなタイ料理屋を探すことに奔走した。
銀座の「ジムトンプソン」「ティーヌン」、神保町「メナムのほとり」、歌舞伎町の「バンタイ」、南行徳の「ケイ」、上野「メーアン」などなど。とにかく、タイの味を求めて、ボクは探し続けた。
そうして、ようやく見つけたのが有楽町の「可口飯店」。今のビックカメラにテナントする店ではなく、レトロなビルに入居した頃の店。ここはタイスキも含めて、本当においしい店だった。だが、ビルの取り壊しとともに、移転してしまう。現在の「可口飯店」は、上野駅にある店舗も含めて、当時の力量はもうない。まるで違う店になってしまったように感じる。
そうして出会ったのが、「Blue Sky THAILAND」である。ボクの探し求めていた味は、実にボクの生活圏にあったのだ。
カレーは「レッド」と「グリーン」。「ガパオライス」に焼きそばの「パッタイ」というランチメニュー。どれを食べてもハズレなしだが、ボクは「ガパオライス」が特にお気に入りだ。
前菜はナムヤムの香りがかぐわしいサラダ。これがまたたまらん。スパイシーな味付けが、あっという間にボクの心をバンコクへと運んでいく。
そして、「ガパオライス」。ふんわりと絶妙な炊き加減のタイ米が秀逸。眼前に料理が運ばれると、あったかいご飯の香りで幸せな気持ちにさせてくれる。本当にご飯の炊き方には、気を遣っているらしく、その感覚がひしひしと伝わってくるのだ。
ボクはいつもお店の奥様に「辛くして」とお願いをする。タレントのはなちゃんに似た奥様に。
そのうえで、料理が運ばれてくると「クルワンプルーン」の唐辛子ナンプラーをガバガバとかける。そして、おもむろに目玉焼きにスプーンを入れ、とろりとした黄身をご飯に放出させると、わしわしとボクは一心不乱にガパオライスをいただく。ホーリーバジルの香りが鼻腔をくすぐり、ボクの食欲は最高潮に達する。
ボクはタイの滞在中にガパオライスを食べた記憶がない。目玉焼きがのっていない、ぶっかけご飯ならカオサンの裏手でよく食べたものだ。店頭に盛り付けられた大皿のおかずに指を指して、注文して、ご飯に魚をのせてボクは昼とも夜ともそこで食べた。僅か10バーツの最高のごちそうだった。
「Blue Sky THAILAND」はカフェ風のきれいな店舗。上品な盛りつけとお料理。そして、きれいな食器。カオサンの裏通りとは全く異なるロケーションだけど、ふんわりとしたご飯とナンプラーの香りがするごちそうを前にすると、ボクの心はいっぺんにバンコクへと飛んでしまう。
なんておいしいのだろう。「ペパーミントカフェ」と「可口飯店」を失って以来、ボクが探し続けたタイの味。いや、もはや「Blue Sky THAILAND」の味は、その店を超えている。
「ガパオライス」を食べ終え、食後のデザートもボクの楽しみのひとつ。必ずしもタイのデザートではなく、時にはイタリア風、時にはフランス風のスイーツが現れる。恐らく、奥様が手作りで作られているとボクはふんでいるのだが、このスイーツがまた秀逸である。ガパオの脂分をすっかりと流し、口の中にスイーツの甘い芳香で満たしてくれる、かわいいスイーツ。食後のコーヒー(紅茶)とともにボクはいつも満たされた気持ちになる。
開店当時は、お料理が出てくるのが遅く、やきもきしていた頃もあったけれど、今はもうお昼時はいつも満員。ボクはいつも14時を過ぎてランチをとる。女性客が9割の人気店。昨秋にランチが900円から1,000円に値上げされ、ちょっとショックだったけれど、ボクはこのランチに1,000円以上の価値があると思う。
先日、ボクが、「ガパオライス」と注文すると「辛くしますか」と奥様。
「覚えていてくれているんだ」と食べる前から、優しい気持ちになった。そして、食べ終わり、店を出る際にも奥様もご主人も「コープクン、カッ」と、それはそれは本当に優しい声でお礼を言ってくれる。食べる前から、食べた後まで、本当に気持ちのいいお店。
いつもボクを素敵な旅に導いてくれる。
ガパオライス、食べたい!!!
夏になるとベランダでバジルを栽培するので、
何度かガパオライスを作り食しましたが、
このお店のを食べてみたい!!!
遅めのランチタイムに行ってみたいですね。
事前にアポ入れますので、ご一緒してください!
よろしくお願いいたします。
こちらこそ、ありがとうございました。
「のんき」、いい酒場でしたね。
さて、銀座時代にタイランチを食べまくっていたY澤さんに、是非この「ガパオ」を食べてもらいたいです。
たまには、ランチ会もいいですね。
近いうちに、実現したいです。
タイ料理は美味いね。
アジア旅行に行った時、タイ料理の美味さに目覚めたよ。
俺が好きだった家の近くにあった結構本格派のタイ料理屋は、そこそこ客もいたのに数年前になくなってた。
本国の素材を使ってたりして値段的にそこそこ高かったからか、それともタイ人のシェフが国に帰ったのか・・・。
そういえばそれからというもの、店でタイ料理を食べた事がないなあ。自分でそれっぽいもの作っては食べてるけど。
なお、俺もタイでガパオライスを食べた事がないよ。ただ、師のこのブログで知って自作して、気に入って何度も作ってるよ。
ちなみに俺は今年、ガパオライス作成の為にホーリーバジルを作ってみようかと画策してるよ。
この記事読んだらガパオライス、めっちゃ食いたくなったなあ。久しぶりに作ってみるかな。
オレたち、一度もバンコクでは会ってないんだよな。
なんか、そんな気がしないんだけどさ。
バンコクでは、もっぱらぶっかけと麺だったね。
そうそう、カオパットもよく食べたな。
師が作ってくれたヤムウンセンは、本場顔負けのおいしさだったよ。
是非、また食べたいな。
ガパオの生命線はやっぱりホーリーバジルだね。
今年、挑戦するのか。
是非、収穫の秋を楽しみにしているよ。
しかし、師は栽培が好きだな(笑)。
一時、隆盛を誇ったタイ料理はもう今は昔だよ。
それと同じ道を今、インド料理が歩いているような気がするよ。
タイでは師と会ってないんだよなあ。
っていうか、アジア旅行では、師とは香港・マカオ・中国のごく一部で、2週間ほど一緒にいただけだったんだよなあ。
それが日本に戻ってからこんなに長い付き合いになるとは・・・。ほんと出会いというのは不思議なもんだね。
さて、ヤムウンセンだけど、あれはだれでも作れる簡単タイ料理だ。ナンプラーと香菜さえ外さなければ、なんとかなるもんだ。
あと、ハーブって雑草みたいなもんだから、栽培というより、種植えて芽さえ出れば、大して手入れしなくてもその後ガンガン成長していく場合が多いから作るの結構簡単なんだよね。
それにスーパーハーブ買うとやたら高いんで、最近の俺は自家栽培派な訳だ。うまくいけばめっちゃ収穫できるし、大量に種も取れるからね。
ま、植物が成長していくのを見るのが好きだから、俺、栽培好きだな、間違いなく。(笑)
ヤムウンセンと、ガパオライス、そしてこれはタイ料理じゃなくてベトナム料理だけど、生春巻き作って食ったよ。
それはいい。
ガパオはイタリアンバジル?
そうそう、師からもらったパクチーは発芽したものの、伸び悩んでるよ。わさわさ育つものと思っていたけれど。
ちょっと食べてみたら、とてもいい味なだけに残念だ。
イタリアンパセリも育ちが悪いよ。
ガパオはイタリアンバジルでやったよ。ホーリーバジルなんか売ってないもんなあ。一度も見たことがないよ。ちなみにガパオには、上に香菜も乗っけてみたよ。
なお、秋蒔きのハーブはわさわさは育たないよ。特にパクチーは暑いとこの植物だからね。
それに今年は冬が特段寒いからパクチーには厳しいと思う。むしろ、師のところで越冬できてるのがすごいと思うよ。
あと、イタリアンパセリも、寒い時期はあまり育たないなあ。
パクチーは、春蒔きだと育ちはじめるとあっという間に花が咲いてしまって、食べれなくなるんだよね。葉をどんどん摘んで食べていって、花が咲かないようにして引っ張るらしいよ。
時期をずらして蒔いて、市販されてるレベルに育ったら、ガンガン食べていくというのがいいんだろうね。
パクチーもイタリアンパセリも、うちにまだいくらでも種があるから、またいるようだったら言ってくれ師よ。
春に蒔いたらギンギンに育つのを楽しめるよ。
御徒町の「吉池」にも売っていないし。
師は、種を持ってるの?
秋まきは育たないか。
そうだよね。
よし。
春まきで再挑戦してみるよ。
変わったハーブも育てないなぁ。
レモングラスやバイマックルーとかも欲しいね。
師の栽培におおいに期待するよ。