「羅生門」を出た後、やっぱりホッピーが飲みたくなり、はてどこへ行こうかと思案したところ、やはり「加賀屋」しかないとの結論に達した。
新橋烏森には2軒の「加賀屋」が存在する。1軒は1軒家のお店で、やや浜松町寄りに店を構える。もう1軒はビルのテナントに入る少し味気ない雰囲気の店舗だ。だが、どちらの店もいつも大盛況である。
かつて、烏森には伝説の「加賀屋」が存在した。道路の建設のため、早々に立ち退いてしまった店舗である。この店のホッピーのナカのお代わりは真鍮のものでくれたものだった。あの「加賀屋」はわたしにとって最高峰の店である。残寝ながら、現在ある2つの店舗は、その伝説の加賀屋には及ばない。
さて、今回行った「加賀屋」はビルのテナントの方である。おそらく5年ぶりの訪問。
そして、今夜も店は大盛況!立錐の余地なく、店はタバコの煙と喧騒にまかれている。
なんとか2人分のテーブルが空いており、入ることができた。
「鶏の唐揚げ」と「ホッピー」。
この「加賀屋」に来たら、まずは「鶏の唐揚げ」は必須である。ふんわりと柔らかい衣と鶏肉がジューシーな味を舌に運んでくれる。
これが最高においしいのである。そして、ホッピーにまたこれがよく合うのだ。
思わずMJも大絶賛。
「マジ、これうまい」
そう言ってくれると何故か自分も嬉しい。
「鶏の唐揚げ」でこれまで食べた最高傑作は松山にある「みゅんへん」。これに肩を並べるくらいに、この「加賀屋」のそれもおいしいと思う。
店の中はとにかくうるさい。顔を突き合わせてもお互いの話し声が聞こえないほど。とにかく、オヤジパワーはものすごいのである。
この店は不思議だ。夜の9時頃になると、波が引いていくように、一斉に客がいなくなる。これも同店の特徴だろう。いかに早くから飲んでいるのかよく分かる。
ちなみに、ホッピーのナカのお代わりはジョッキごと行われる。
やっぱり、真鍮の入れ物が少し恋しい。
新橋の「加賀屋」である。
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