「肉骨茶そば」が発売されたとき、腰を抜かすほど驚いた。マレーシアの名物、バクテーと蕎麦がコラボレーションなんて。相当大胆なことをしでかしたなと思った。
肉骨茶はクアラルンプールで何回か食べた。路上の屋台の店、熱々の土鍋で食べた。スープとご飯がセパレートに出てきたところもあったし、ごはんをスープで蒸したものもあった。要は豚バラを煮込んだスープである。茶色のスープだったから、肉骨茶というのかなと感じたものだ。もはやうろ覚えだが、確か肉骨茶は福建省出身の華僑がマレーシアに持ち込んだときいた。
さて、その「肉骨茶そば」。確か昨秋から富士そばで販売していたが、なかなか食べる機会に恵まれなかった。というのも、会社から富士そばまで、約10分くらい。しかも昭和通りの富士そばは自動ドアの調子が悪く、ボタンを押してもなかなか開かないのだ。そんな訳で、しばらく足が遠退いていたのだ。しかし、こないだ大食い王決定戦2020で富士そばの「肉骨茶そば」が出てきたとき、こうしちゃいられないと思った。MAX鈴木さんが、がつがつ食べたから。翌日、富士そばに走った。
その「肉骨茶そば」(590円)、和蕎麦として食べたら、いい意味で期待を裏切られる。だってかつお出汁ではなく、「肉骨茶」そのもの。いや、もう「「肉骨茶」の味をすっかり忘れていたんだけど。パンチが効きすぎ。ラーメンでもなければ、もちろん和そばではない。 それは全く新しいそば。このポカポカしてくる味覚って。そう生姜。いや、ちょっと効きすぎでしょうというくらいの生姜。これは温まる!
やるね、富士そば!
「肉骨茶」は豚バラを煮込んだスープです。マレーシア料理ですが、富士そばはどうもシンガポールの「肉骨茶」をイメージしてメニューにしたみたいです。中華っぽいけど、ちょっと違います。富士そばも大胆なことをしたと感心しました。