ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

EVE BOSWELL

2008年09月20日 | 女性ボーカルB
英PARLOPHONE/PMC1105/EVE BOSWELL/FOLLOWING THE SUN AROUND/

本アルバムはイブ・ボスウェルのアルバムの中では彼女のバンド・シンガーとしての魅力をタップリと味わえる内容になっています。ジャケット裏の写真を載せておきますが、この写真からも当時の彼女のバンド・ボーカリストの様子が窺えるのではないでしょうか、僕はこの写真を見てHEAT WAVEを歌っているんじゃないかと勝手に想像してます。彼女のボーカルはベルベット・ヴォイスと言われていますが、滑らかでスムーズな歌い口は正にベルベットと表現されるべきと思います。滑らかでスムーズ過ぎて聴く人によっては面白みが足りないと感じる人もいるかも知れませんが(実は僕がそのように思っていた時期もあったのですが)、聴き込んでいくうちに彼女の歌のスムーズさと上手さに感心させられます。このアルバムは彼女にしては弾けた(と言っても彼女のことですから落ち着いた範囲に収まってはいますが)曲もあったりしてアルバムのタイトルどおりに太陽の日差しを感じるがごとく明るく楽しめます。個人的にはA-1のFOLLOWING THE SUN AROUNDがビッグ・バンドとシンガーの魅力が発揮されていてダンスしたくなる感じで好きですし、明るくスペイン語で歌うA-2のME YOY PA'L PUEBLOもお気に入りです。ことさらにゆっくりと歌うA-4, ON THE SLOW BOAT TO CHINAも良いです、これほどスローテンポで歌って聴かせるのは実力がある証拠でしょう。フランス語で歌うLA MERも好きです、彼女はフランス語もスペイン語も上手いですね。元祖バイリンガル・シンガーでしょうか(笑)B面ではB-2のMELODIE D'AMOURが曲も元々好きなものですからつい聴き入ってしまいます。その他の曲も楽しめるアルバムです。
ところで最近感じるのは一般的に英国のレコードは傷みが少ないのが多いですね。よく傷んでいるのが多いのは米国盤ですが、これは英国は古いモノを大切にして使うのに対して、アメリカは消費文化ですからそういう違いもあってレコードは米国では扱いが荒く英国では大事に扱われれるのかなと感じている僕です。

TONY OSBORNE(p)と彼の指揮によるオーケストラ伴奏
収録曲/A面/1, FOLLOWING THE SUN AROUND/2, ME YOY PA'L PUEBLO/3, EAST OF THE SUN/4, ON THE SLOW BOAT TO CHINA/5, LA MER/6, CUBAN LOVE SONG/ B面/1, HEAT WAVE/2, MELODIE D'AMOUR/3, JAN PIEDEWIT/4, QUIZAS.QUIZAS.QUIZAS/5, 'NA VOCE.'NA CHITARRA E 'O POCO'E LUNA/6, ARRIVEDERCI ROMA/