
先々月は陶器照明なんぞというどちらかというと僕には大物の焼物を作ったので、先月からは小物のぐい呑と女房が作れというボタンを手捻りしていて、特にぐい呑はこれまでいくつか試みてイマイチ満足するものが出来なかったから、今回は形は同じようなものをいくつか作って、釉薬の段階でいろいろと試みてやろうという腹積もりでいる。
冒頭写真は真上からのもの、下のは斜めから撮ったもので、左側の黒いほうはこの日に削りをやって形作りまでを完了、右側の白っぽくなっているのは同じ粘土ながら素焼まで終わって次回に釉掛けしようという段階となっている。
これに志野と織部の釉薬でいろいろイタズラしてやろうかと、どんなものが焼き上がるか、本焼きでは釉薬の具合だけじゃなく収縮や歪みなども出て来るから予想がつかなくて、プロはそれらのことを予め計算してやっているんだろから経験というのは重要だと出来上がるたびに実感することになるのだ。
同じ場所でアイヌ刺繍をやっている女房がこの日に完成させたのが、アイヌ刺繍の刺繍パターンと切伏せなどの技法のすべてを網羅したタペストリーで、実際のものはこれらを組み合わせて様々な模様を描いていくんだそうだが、これはその見本をデザインにしたところがミソという。
この刺繍でも皆さんが同じものをやっているのに並べてみると違いがあって、女房のは出来るまでは早いらしいがやや荒っぽいらしい。やっぱり性格が出るんじゃないですかね。