小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

『ベラスケス 宮廷のなかの革命者』を読む

2018年06月19日 | 本と雑誌
     ▲「我思う、ゆえに我あり」と、デカルトは「意識とコギト」の哲学だ。ベラスケスは行為に向かう。ひたすら描くことが自己の存立だ、と。それが、近代の人だ、と。 恥かしいかなベラスケスのまとまった本は読んでいない。岩波新書・大高保二郎著の『ベラスケス』は、評伝の体裁をとりながら、絵画史、スペイン宮廷史の大枠は外さない。さらに30年戦争すなわち宗教戦争で混沌 . . . 本文を読む