和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

広宣譜42/小説「新・人間革命」

2015年01月10日 16時07分21秒 | 今日の俳句
「聖教新聞」 2015年(平成27年) 1月10日(土)より転載


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【広宣譜42】

 岡山文化会館に到着するや、「中国の歌」の作詞に取り組んだ山本伸一は、引き続き恩師記念室で「九州の歌」の推敲に入った。熟慮を重ね、何カ所か手直しをして完成となった。

 午後五時半から、二階の和室で岡山県の幹部らと懇談会を行い、さらに別室に移り、九州幹部との協議会に出席した。

 伸一は、集った五十人ほどのメンバーに視線を注いだ。峻厳な雰囲気が漂っていた。

 「正式には、二十二日の本部幹部会で発表しますが、九州の人事について、皆さんには事前に申し上げておきます。これは、九州が脱皮し、大きく発展していくための中核の人事であり、未来への布石です。

 九州には無限の底力がある。その力が、いかんなく発揮されれば、二十一世紀には“創価の大勝利山”となる。大九州の時代が来ます」

 人事では、新たに吉原力が九州総合長に就任し、方面婦人部長、方面青年部長等も交代することになった。

 「吉原君は、東京生まれの東京育ちで、これまで、第二東京本部の副本部長、多摩川圏の圏長として活躍してきました。また、仕事では聖教新聞社の業務局長を務め、職場の柱として皆から慕われています。

 彼は毎日、早朝も昼休みも、無事故で聖教新聞が配達されるように、寸暇を惜しんで真剣に唱題している。何事にも一途であり、体当たりでぶつかる、真面目なリーダーです。東京では、『吉原君を手放したくない』と言うんですが、大九州のために、やむを得ず彼を抜擢したんです。

 今、九州に必要なのは、地を這うようにして、地道に、懸命に、会員の皆さんのなかに分け入って活動するリーダーです。スタンドプレーヤーではありません。幹部は、自分が喝采を浴びることより、ひたすら同志を守り励ますことを考え、黙々と働くんです」

 リーダーは、団結の要である。そして、団結は、リーダーへの、“あの人は、私たちのことを、ここまで思ってくれているのか”という、信頼と共感のうえに成り立つのだ。


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