和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

法旗(二十四)小説「新 ・人間革命」

2012年12月29日 09時48分45秒 | 今日の俳句
 小説「新・人間革命」


【「聖教新聞」 2012年 (平成24年)12月29日(土)より転載】


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法旗24(12/29)
 午後四時過ぎ、山本伸一は、副会長の関久男、副会長で四国総合長の森川一正らと愛媛文化会館(現在の松山文化会館)に到着した。


 伸一は、車を降りると、四国長の久米川誠太郎らに言った。


 「今年は四国の年です。
どんなに多忙を極めても、何度か、四国に来るようにします。


 二十一世紀に至る、新しい四国の発展の源流をつくりたいんです。
私の全精魂を注いで、信心の難攻不落の要塞を築く覚悟です」


 それから伸一は、館内を視察した。


 ロビーには、伸一がこれまでに愛媛を訪問した折の写真や、同志の文集が展示されていた。


 彼は、写真パネルの一点一点に視線を注ぎながら、感慨を込めて語った。


 「懐かしいね。
この老婦人は、今はどうされていますか。
こちらの少年は、もう大学生ぐらいだね。
みんなとお会いしたいな」


 写真の一コマ一コマが、忘れ得ぬ思い出として、伸一の胸に深く焼き付いていた。
それは、“もう二度とお会いできないかもしれない。
断じて忘れまい!”との心で、一回一回の出会いを、わが生命に刻みつけてきたからである。


 彼は、恩師記念室に入ると、直ちに、激励のため、色紙などに次々と揮毫していった。


 午後六時半からは、館内で、愛媛県の最高協議会を行うことになっていた。


 伸一は、会合などの行事と行事の間の時間こそが勝負であると思っていた。
地方などを訪問した場合、幹部との打ち合わせも、個人指導も、決裁書類に目を通すことも、原稿の執筆も、この時間内に行わなければならなかったからである。


 彼にとっては、皆が“空き時間”と思う時間もまた、真剣勝負の激闘であった。


 わずかな時間をも無駄にせず、いかに有効に使うか。
いかに見えざる努力をするか――そこに、一切の勝敗の分かれ目がある。


 また、見えないところで、黙々と頑張る人こそが人材なのである。


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