和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

大道18/小説「新・人間革命」

2015年03月04日 10時14分14秒 | 今日の俳句
「聖教新聞」 2015年(平成27年) 3月3日(火)より転載


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【大道18】

 「中部の歌」に山本伸一は筆を加えていった。“よい歌を!”“永遠に歌い継がれる歌を!”との思いで加筆していくうちに、全く新しい歌詞になってしまった。それを、さらに推敲し、作曲も東京で音楽の教師をしている壮年に依頼することにした。

 そして、完成した歌は、直ちに中部の幹部に伝えられ、「中部の日」記念幹部会前日の七月二十六日付「聖教新聞」の、中部の各県版に歌詞と楽譜が掲載されたのである。歌の題名は「この道の歌」である。

 “明日の記念幹部会で発表される!”

 中部の同志は胸を躍らせ、幹部会を待った。

 七月二十七日の午後三時半、山本伸一は愛知県の名古屋文化会館に到着した。

 彼は、同会館、さらに中部文化会館の館内を回りながら、中部本部長の田山豊隆、中部長の大田和介に、中部の現況を尋ねていった。

 二人は、幾つかの地域で、宗門の僧が学会員に、脱会して寺につくように、さまざまな圧力を加えたり、学会を悪口雑言していることなどを報告した。

 伸一の瞼に、横暴な悪侶の仕打ちにひたすら耐え、悔し涙を堪える、健気な会員の顔が浮かび、胸が張り裂ける思いがした。

 彼は、静かに口を開いた。

 「宗門の問題に限らず、最も大変ななかで頑張っている地域はどこですか」

 中部長の大田が言った。

 「現在、さまざまな観点から見て、いちばん苦しい状況のなかで、皆が必死に奮闘しているのが岐阜の東濃だと思います。ここは圏になっており、多治見市や瑞浪市、土岐市、恵那市、中津川市などで、多治見市には東濃文化会館がございます」

 「その圏の中心者は、今日の記念幹部会に来られますか」

 「はい。出席いたします」

 「では、開会の前にお会いしましょう。皆さんが、どんな思いで戦い、どんな状況なのか、直接、お話を聞くことが最も大切なんです。自分で実態をおさえていくんです」





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