和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

聖教新聞/名字の言

2012年08月14日 06時51分48秒 | 今日の俳句
     名字の言

【「聖教新聞」平成24年8月14日(火)より転載


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(8/14)
 先ごろ、再就職を勝ち取った壮年の友。
迎えた給料日、何かと我慢させてきた中学生の息子を喜ばせようと声をかけた。
「欲しい物はないか?」



予想外の言葉が返ってきた。
「僕が欲しいものは、お金じゃ買えないんだ」。
後で妻から聞いた。
「あの子、七夕の短冊に、『家族みんなが笑って暮らせますように』と書いたそうよ」



実は当時、壮年は信心から遠ざかっていた。
しかし、息子の言葉の重さに思うところがあったのだろう。
久しぶりに仏壇の前へ。
経机に紙片を見つけた。
「父ちゃんの仕事が今度こそ、決まりますように」。
息子の字だ。“幸運にも就職先が決まった”と安堵していた自身を恥じた。
抑えきれない涙の中、信心の再起を誓った



日蓮大聖人は、青年門下に繰り返し、親孝行の道を説かれた。
南条時光には「親に良い物を送ろうと思っても、何もできない時は、せめて日に二度、三度、笑顔を見せてあげなさい」(御書1527頁、通解)と。
信頼し、励まし合う家族の存在こそ、人生と社会で勝利するための基盤である



今や、張り切って学会活動に励む壮年のお宅に伺った。
「再就職も、学会活動への復帰も、家族のおかげ」と語る壮年に、家族も泣き笑い。
一家和楽に勝る幸福はない。           (城)




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