和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

「相手の身になって考える」想像力/名字の言

2013年08月01日 07時25分18秒 | 今日の俳句
 「相手の身になって考える」想像力/名字の言

【聖教新聞・2013年 (平成25年)8月1日(木)より転載】        


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(8/1)

 風呂場に並べて置かれたシャンプーとリンス。
お湯をかぶっている洗髪中に、同じ形状の容器を判別するのは難しい。
目をつぶっていても、どちらか分かるように、シャンプーの容器の側面には凹凸がついている

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 パソコンのキーボードの「F」と「J」についている突起。
このおかげで、触っただけで、最初に両手の人さし指を置く位置が分かる

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 年齢や障がいの有無などにかかわらず、誰もが利用できるよう設計された「ユニバーサルデザイン」。
気づかないところで、皆がその恩恵を受けている

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 だが、現実には、この社会はまだまだ、多数派に有利にできている。
例えば、利き手。
パソコンのマウス、カメラのシャッター、はては文字の「止め」「払い」なども、右手遣いを前提としている。
「9人に1人いる」とされる左手派は、こうした右手派の“多数の横暴”に耐えているわけだ。
右手派の人々は、こうした事実を考えてみたことがあるだろうか

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 「自他共の幸福」を社会に実現するといっても、第一歩は「相手の身になって考える」想像力を鍛えることから始まる。
その鍛えのためには、相手を選ばず、多様な人々の話に、じっくり耳を傾けてみることだ。
腰を据えて、対話に取り組む夏としたい。
               (明)


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