和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

共 戦(五十一)新・人間革命

2012年01月14日 18時22分19秒 | 今日の俳句
  新・人間革命

【「聖教新聞」平成24年1月14日(土)より転載】
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共戦51(1/14)
 山本伸一が記念勤行会の会場に入ると、皆が大きな拍手で彼を迎えた。

 最前列に、メガネの奥の目を潤ませ、盛んに拍手を送る、着物姿の年配の婦人がいた。山口開拓指導で山本伸一から仏法の話を聞き、ほどなくして入会し、草創期の徳山で支部婦人部長として活躍してきた、山村年子であった。

 ――一九五六年(昭和三十一年)十一月、彼女は、伸一が出席して行われた徳山の座談会に参加した。もともと病弱で、長年、喘息にも苦しみ、さまざまな薬の副作用からか、顔のむくみが引かなかった。こんにゃくの製造・販売業を営む夫の事業も不振で、彼女も金策に駆けずり回る毎日であった。

 座談会で伸一は、山村に声をかけた。

 「どうぞ、前にいらしてください」

 山村は、宗教自体、信じる気にはなれなかった。〝どうせ、うさんくさい話をするんだろう。徹底して反論してやろう〟と思いながら、前に進み出ていった。

 「奥さん、何か、悩みをかかえていらっしゃるんじゃありませんか」

 日々、悩みだらけである。それを見透かされたような気がして、しゃくに障った。

 「べつに、悩みなんかありませんよ!」

 伸一は、笑顔を向けると、「なぜ、正しい信仰が必要か」「仏法とは何か」などを、諄々と語っていった。

 山村は、内心、その話に納得した。しかし、同時に、“負けてなるものか!”という気持ちが、むくむくと頭をもたげてきた。

 理性ではよいとわかっていても、感情的な反発が生じ、行動に移せないことがある。しかし、その感情をコントロールし、勇気をもって、進歩、向上のための第一歩を踏みだすことから、幸福への歩みが始まるのだ。

 伸一は、話し終えると、山村に言った。

 「ご病気ではありませんか? 病を乗り越えていくには、御本尊に題目を唱え、生命力をつけていくことが最も大事です。信心をなさってみてはいかがですか!」

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今朝の一句」季語(号)集
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