和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

「僕も誰かを助けたい」/名字の言

2012年11月11日 06時55分48秒 | 今日の俳句
     名字の言

【聖教新聞・2012年 (平成24年)11月11日(日)より転載】


      

(11/11)
 就職で上京した男子部員が、初任給で実家の両親と姉に小包を送った。
家族が開けると、中に3枚のハンカチ。
「うれし涙用」とメモが添えてあった



「キザなことしてぇ」と笑い飛ばした家族だったが、“いつの間に、こんな立派になって……”と皆、早速、ハンカチのお世話になった。
彼は病弱だった。
道をそれた時期も。
悲しみの涙の方が多かった家族には何よりの贈り物だった



福島未来部の会合で、ある高等部員が語った。
中学の時、いじめが原因で不登校に。
ようやく登校しても別室で自習の毎日。
受験に失敗し、浪人が決まって迎えた卒業式の日、東日本大震災が襲った



震災後、皆で助け合いながら生活をする中で、ある情景が脳裏に浮かんだ。
不登校の頃、毎晩遅くまで唱題していた両親の背中。
連日、激励に来てくれた近所の青年部員……。
「僕も誰かを助けたい」。
彼は小児科医になろうと決めた。
猛勉強の末、今春、県内随一の進学校に合格。
「復興の役に立つ人材になります!」。
参加者は目を潤ませ、喝采を送った



使命を自覚し、未来を自らの力で開いた時、つらかった過去も、幸せになるために必要な道だったと知る。
回り道を通ったとしても、大事なのは、今ここから歩き始めることだ。
         (城)


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