小説「新・人間革命」
【「聖教新聞」 2012年 (平成24年)12月3日(月)より転載】
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法旗2(12/3)
自宅で勤行を終えた山本伸一は、妻の峯子が用意した筆を手にし、同志への励ましのために、次々と色紙に揮毫していった。
伸一にも、峯子にも、元日だからといって休養する時間などなかった。
“わが同志を守り、励まそう!”との一念が、彼らを間断なき行動へ、奉仕へと駆り立てていた。
正午過ぎ、伸一は、学会本部での新年勤行会に出席するため、徒歩で自宅を出発した。
坂を上り、聖教新聞社の前に来ると、何人もの学会員の姿があった。
新年勤行会の参加者であろうか。
「あっ、先生!」
一人の婦人が、声をあげた。
彼は、微笑みながら手を振って応えた。
「皆さん、おめでとう! せっかくですから、一緒に記念の写真を撮りましょう」
歓声があがり、周囲にいた人たちが集まり、友の輪は見る見る膨らんでいった。
七十人ほどの記念撮影となった。
彼は、皆に語った。
「日本の経済を見ても、円高不況などと言われ、依然、企業の倒産や人員整理が相次ぎ、暗い材料ばかりです。
だからこそ、仏法を語り抜かねばならない。
だからこそ、皆さんがいるんです。
御本尊を受持し、真剣に信心に励む皆さんは、どんなに大風が吹いても、絶対に消えることのない松明を持っているんです。
その松明は、希望と勇気の光を放ちます。
この信心の松明をますます燃え上がらせ、社会を照らし出していく使命が、皆さんにはあるんです。
お友だちを励ましてあげてください。
皆の心に希望の光を送ってください。
勇気の火をともしてあげてください。
人を励まし、幸せにしていくなかに、自身の幸福もあるんです。
“大変だな。苦しいな”と思ったら、”だからこそ、私が立つのだ!”“だからこそ、宿命転換するのだ!”と、自分に言い聞かせてください。
合言葉は“だからこそ!”でいきましょう!」
∞…♪…★…κ…∞…♪∞…♪…★…κ…∞…♪
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【「聖教新聞」 2012年 (平成24年)12月3日(月)より転載】
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法旗2(12/3)
自宅で勤行を終えた山本伸一は、妻の峯子が用意した筆を手にし、同志への励ましのために、次々と色紙に揮毫していった。
伸一にも、峯子にも、元日だからといって休養する時間などなかった。
“わが同志を守り、励まそう!”との一念が、彼らを間断なき行動へ、奉仕へと駆り立てていた。
正午過ぎ、伸一は、学会本部での新年勤行会に出席するため、徒歩で自宅を出発した。
坂を上り、聖教新聞社の前に来ると、何人もの学会員の姿があった。
新年勤行会の参加者であろうか。
「あっ、先生!」
一人の婦人が、声をあげた。
彼は、微笑みながら手を振って応えた。
「皆さん、おめでとう! せっかくですから、一緒に記念の写真を撮りましょう」
歓声があがり、周囲にいた人たちが集まり、友の輪は見る見る膨らんでいった。
七十人ほどの記念撮影となった。
彼は、皆に語った。
「日本の経済を見ても、円高不況などと言われ、依然、企業の倒産や人員整理が相次ぎ、暗い材料ばかりです。
だからこそ、仏法を語り抜かねばならない。
だからこそ、皆さんがいるんです。
御本尊を受持し、真剣に信心に励む皆さんは、どんなに大風が吹いても、絶対に消えることのない松明を持っているんです。
その松明は、希望と勇気の光を放ちます。
この信心の松明をますます燃え上がらせ、社会を照らし出していく使命が、皆さんにはあるんです。
お友だちを励ましてあげてください。
皆の心に希望の光を送ってください。
勇気の火をともしてあげてください。
人を励まし、幸せにしていくなかに、自身の幸福もあるんです。
“大変だな。苦しいな”と思ったら、”だからこそ、私が立つのだ!”“だからこそ、宿命転換するのだ!”と、自分に言い聞かせてください。
合言葉は“だからこそ!”でいきましょう!」
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