和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

歌に見る被災地のサンマ

2011年08月23日 08時54分20秒 | 民主党
◇読売メールアラート◇

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読売新聞「編集手帳(8月23日 01:21)」
http://mbga.jp/.m3243887/?_from=foot_top


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 幕末の歌人、橘曙覧(たちばなあけみ)はうたっている。〈たのしみはまれに魚(うお)煮て児等(こら)みながうましうましといひて食ふ時〉。一家団欒(だんらん)の食卓に、これが似合う、似合わない、といった料理の区別はないにしても、家族が身と心を寄せ合う感じでは「魚」に一票を投じる人が多かろう





煮魚であれ、焼き魚であれ、路地に漂う匂いに、ついつい家路に向かう足が速くなった経験は誰にもある。これから秋にかけて、家の灯が恋しくなる匂いはサンマの独壇場かも知れない





被災した岩手県宮古市の宮古港に、きのう、本州では今シーズン初となるサンマが水揚げされたという





写真で見れば、網から出て銀色のほとばしる光景はいつもの通りだが、記事には胸を突かれた。水揚げした漁船(福島県いわき市)の通信長(62)は津波で家を流され、妻と息子2人を亡くしている。家族のぬくもりから、団欒の笑顔から最も遠く離れた人たちの手を経て、今年はあの人恋しい匂いが食卓に届く





〈荒海の秋刀魚(さんま)を焼けば火も荒ぶ〉(相生垣瓜人(あいおいがきかじん))。津波に荒れた海のことはサンマたちも知っていよう。荒ぶる火もまた、供養の炎に違いない。


【「読売新聞社」(2011年8月23日01時21分 )より転載】


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