和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

奮迅40/小説「新 ・人間革命」

2013年06月20日 08時31分49秒 | 今日の俳句
    小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)6月20日(木)より転載】


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奮迅40(6/20)

 山本伸一は、信越男子部幹部会に集ったメンバーに、期待と信頼の眼差しを注ぎながら、言葉をついだ。

 「皆、さまざまな境遇で、苦労し、呻吟しながら生きている。それが、現実です。
絵に描いたような華やかな人生なんてありません。
そんなものは幻想です。

 そのなかで、現実に根を張って、着実に自身を開花させていくんです。
時には、“自分なんか駄目だ!”と卑下したり、“なんで自分には光があたらないのだ”と、絶望的な思いをいだくこともあるかもしれない。

 しかし、諸君の人生は長い。決して焦ってはならない。
焦って、地道な努力を怠れば、必ず、どこかで行き詰まってしまう。

 人生の勝負は、五年や十年で決まるものではありません。
一生で判断すべきです。
さらに、三世の生命という根源的な尺度で、ものを見ていくことです。
特に、行き詰まった時には、もう一度、この次元から自分を見直し、勇気を奮い起こしていただきたい。

 人生の勝利は、持続の信心のなかにこそある。そして、当面の課題、戦いに、全力でぶつかり、今を勝つことです。
それによって、自分の苦悩を一つ一つ乗り越え、自身の境涯を開いていくことができる。
すべての広宣流布の活動は、自分が幸福になり、人生に勝利するためにある。
苦労した分は、すべて自分の功徳、福運となっていくんです。

 いいですか! 今、何をするかですよ。
時は決して待ってはくれない。今、立つんです。

 最後に、もう一度、あのホイットマンの詩の一節を読み上げたい。


 『さあ、出発しよう!  悪戦苦闘をつき抜けて! 

 決められた決勝点は取り消すことができないのだ』


 爆発的な大拍手をもって、信越男子部幹部会は終了した。

 以来、「さあ、出発しよう!」は、信越の男子部員だけでなく、全学会青年部の日々の決意となり、合言葉となっていった。



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