和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

勇将41/小説「新 ・人間革命」

2013年04月01日 06時38分07秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)4月1日(月)より転載】



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勇将41(4/1)

 四国文化会館に到着した山本伸一は、事務室や恩師記念室を回り、職員らと懇談した。

 さらに、そこから高松市勅使町に向かい、高松講堂の建設予定地を視察した。

 そこは、川沿いにあり、吹きさらしのなか、数十人の人たちが集まっていた。

 「みんな学会の人だね。寒風のなかで、私を待っていてくれたんだな。車を止めてくれないか」

 当初、建設予定地の周辺を車で回り、それから功労者宅を訪問する予定でいたが、伸一は、ここで車を降りた。

 「みんな、こちらにいらっしゃい!」

 皆、喜々として、伸一の周りに集まって来た。壮年・婦人部もいれば、男女青年部もいた。年配者も、子どももいた。

 「待っていてくれたんですね。寒いのに、本当に申し訳ないね。この真心は、決して忘れません。なんで私が来ると思ったの?」

 「先生は、きっと、講堂の建設予定地に来てくださると確信していました。祈っていたんです」

 「私の動きも、わかってしまうんだね。でも、寒い日に表で待っているようなことをする必要はないんです。来ないかもしれないんだし。ところで、この辺りは、なんという場所ですか」

 「勅使町です」

 「すごい名前だね。天皇の意思を『勅旨』といい、それを伝える特使を『勅使』というんです。おそらくここは、昔、天皇の意向で開墾が進められたところなんでしょう。それだけ、すばらしい場所なんです。そこに高松講堂ができる。そうなれば、ここが四国発展の、精神の発信地になります。

 だから、“川もあって寒いし、殺風景なところだな”なんて思ってはいけませんよ。

 大事なことは、何事にも意義を見いだし、希望に、勇気に、前進の活力にしていくことなんです。そこに、心の豊かさがあり、強さがある。また、価値の創造があるんです。一念の転換で世界を変えるのが仏法なんです」

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