秋のお彼岸も近づいて来た。
お彼岸はお墓参りをして先祖の供養をする。
父が健在で母が元気で何処にでもいそうな老夫婦の平凡な
日常生活を送っていた頃はお彼岸にはお墓に参りお寺様が
仏壇にお参りに来てお経をあげてくださった。
それなりにご先祖様の供養をしていた。
父が亡くなりこの9月10日で五年の歳月が流れる。
しっかり者の聡明な母が父亡き後、希望が少なくなった老いた母は
もろくも崩れ去った。
喜びも哀しみも希望とかかわりがあるから生きていけると云う
現実を目の当たりにした。
父亡き後、母は加齢に伴う悲しみが子供達への甘えや不満となり
ストレスで心が不安定に、足腰悪く歩行もままなくなり以後
色々なプロセスを経て現在は施設にて介護して頂いている。
お彼岸を前に母はそのことすら既に分からない。
母に代わり娘の私が本来ならお墓参りにと参じたいが
関西までは遠すぎ時間的にも無理だが何とかして参りたいと
思っている。子供の頃はお彼岸は親戚が来て仏壇の前で
皆で食事をして祖母が作るおはぎを食べるのが楽しみであった。
お彼岸を前にして元気だった頃の両親を想い亡き父を偲び
せめて心の中で手を合す。合掌!