こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

会釈(えしゃく)ということ

2006年10月02日 | 仏教
ローマ法王の発言が、火に油を注がなければいいが・・・。

イスラム社会とアメリカヨーロッパとの対立が問題になっているこの時に、
他宗教の価値観を認めこそすれ、逆にさかなでするよな発言をしちゃあ、よろしくない。
ある業界新聞の社説に「真の権威は謙虚さである。」とあった。
その中には、「会釈」という言葉に言及してある。

会釈は、他人に対して軽く頭を下げて、
親しみや好意、謝意などを表すものだが、
本来は、仏教から生まれた融和精神の象徴である。
「和会通釈(わえつうしゃく)」の略だ。
これは、一見矛盾する教義どうしを照らし合わせ、
本来の根元的なところ、真実を明らかにすることだ。

根っこのところ、魂の部分にまでたどり着き、
本来の宗教性を共有することだと思う。

宗教者が、世間の対立を助長するようなことがあっては、
決してならない。
たとえ真意でないとしても、誤解されるような発言であってはいけない。


宗教指導者が、真の権威者であることを切に願う。



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