カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

日本辺境論

2011-03-09 18:43:10 | 本日の抜粋

       ************************

* 時間の長さの感覚は、生物がそれまで過ごしてきた時間の総量を分母として考量されます。五歳の子供にとっては一年は人生の二十%の時間です。五十歳の大人に取っては二%に過ぎません。だから、子どもにとって主観的時間はゆっくり流れます。一日がひどく長い。自然現象もゆっくり推移する。子どもたちは雲の流れや、海の波や、蟻の群れや、野草の花弁をじっと見つめていることがあります。あれは対象が意識野一杯に広がってしまっているのです。大人たちがちらりと一瞥して、そのまま記号的に記号的に処理して済ませてしまえる現象が子どもたちにとっては長い物語として経験されている。

* けれども、私が知る限り、学術的論件をコロキアルな語法で展開するということに知的リソースを投じるという習慣は欧米にはありません。学術的論件は学術的用語で語られ、生活的事象は生活言語で語られる。哲学用語に生活用語が流用されることはしばしばありますが――ハイデカーの「dasein(そこにいる)とか、レヴィナスの「visage」(顔)とか――それは哲学用語の語彙を拡大するためであって、哲学を学んだことのない生活者にも話をわかりやすくするためではありません(よけいにわかりにくくなるだけです)

 内田 樹 『日本辺境論』より 新潮社

      *************************

毎度、的外れの抜粋で申し訳ないが、この二つの抜粋は、長年の徳さんの疑問と不安に答えてくれた箇所なのだ。

上の抜粋。

還暦をとうに過ぎて、この計算でいくと、徳さんの一年は人生の0.015%に過ぎないこととなる。
どうりで、月日の流れが速いはずだ。
どんどん一年の価値が下がっていくようだ。
いやいや、そうじゃない。
価値が下がるんではない。
主観的時間の流れが速くなるのだ。
時間の流れのスピードに反比例するような価値をそこにぶち込めばいいのだが、、、。
う~ん。出来とらんな。

このまま、永遠に大人に成れないんじゃないかと不安がっていたガキの頃が妙に懐かしい。

下の抜粋。

コロキアルとは、口語的とか話し言葉の、という意味らしい。
リソースは資源。

徳さん、哲学用語とか、思想関係の用語が異常に苦手だ。
なんとか理解したいと何度かあがいてみた。
哲学用語辞典を買ったこともある。
現代思想入門という類いの雑誌も何冊か買った。
しかし、徳さんの脳みそがミキサーにかけられたようになるだけだった。
その時の脳の損傷が、今、後遺症として残っているような気がして成らない。
もっと、健やかに己の脳を育ててあげたかった。

ともかく、徳さんは納得した。
話し言葉に翻訳されていない本は、徳さんの脳が受け付けないことを。
そして、その理由を。


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単なる神経痛かも、膝痛のル(2)ーぼう

2011-03-07 19:25:10 | 本日の患者さん
ル(2)ーぼうは韓国の人。日本で働いている。

ル(2)ーぼうのように日本で働いてるアジア各国の人が徳さんの所にもポツリポツリとカイロにいらっしゃる。
一様に驚かせられるのは、皆が日本語に堪能なことだ。

ル(2)ーぼうもほぼ完璧な日本語で日常会話には不自由してない様子だ。

でも、面白いな、と思ったのは次の会話。

「背骨のここがズレてるんだけど、ル(2)ーぼうは胃の調子は?」

「え~、イって何ですか?」

「おなかのここの事ですよ」

「ああ、消化器系ね。私、消化器系は大丈夫です」

胃より消化器系という言葉を先にマスターするところが外国語学習の面白いところ。

さて、ル(2)ーぼうの訴えは左膝の痛み。階段の下りが辛いとの事。
整形外科でのX線像は問題なし。
幾つかの靭帯の検査も異常が見られない。

上部腰椎の歪みによる大腿神経痛と考えるのが妥当のようだ。


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写楽閉じた国の幻

2011-03-06 19:17:23 | 本日のしりきれとんぼ
『写楽閉じた国の幻』 島田荘司 新潮社

なぞの浮世絵師、写楽が何者であったか?を推理している小説だ。
発想がぶっ飛ぶようなものなので、いぶかしげに読み進むうちに段々説得されてしまう。

物事を調べることの困難さを、それが誰も思わなかった着想を裏打ちせんとする時の困難さだと余計に、知らしめてくれる。

徳さん、面白さに一気読みだが、それはそれとして色々と反省をしている。

人のネットワーク。
還暦を過ぎて、なお、これは無いな~。
孤立無援というほど、カッコいいものじゃなく、人と何らかの距離を感じ、それを保とうとする徳さん。
いけませんな。

一心不乱。
還暦を過ぎて、これも無いな~。
それらしき振りはすることがあっても、いつも中途半端。
初心者編で妙に満足してしまう己が悲しい。


最期の感想は、この小説は未完成、という事だ。

いささか無理筋の設定がいくつかあって、それぞれが有機的に関連を持ってくれない。
読者からの不満としては、そんなことが挙げられるが、、、。


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古傷って

2011-03-05 19:10:05 | 本日のしりきれとんぼ



「最近、学生時代の部活で傷めたアキレス腱がうずくんです。大学のスポーツ部ってメチャメチャ鍛えますからね」

そうなんだ。
スポーツ音痴の徳さんには分からない世界だ。

彼のように若い頃の古傷が年を経て疲れた頃に顔を出す、というのは何人もの人に訪れる現象のようだ。

古傷って何だろう

怪我をする。怪我が治る。
その間に、生き物としての人間に備わってる修復能力が動員されてる。
天然の消毒、清掃がなされ、修復物質が患部に動員される。
欠損部には線維芽細胞が派遣されセメントのような働きをしてくれる。
それで、生き物としての修復は完了。

しかしこれは完全復刻ではない。
完全復刻とは、手術によってメスを入れられた皮膚が手術の痕跡を残さないような状態を言う。
そこが問題なのだろうと思う。

生来そこにあったと同じ材料を用いているのではないから当然なのだが、、、、。

腕の傷などの後が、その部分だけが日に焼けたりしない、というのは誰もが経験している。
メラニン色素を作り出す細胞は傷の修復時に動員されていないからだ。

傷を治した細胞は生来のものではない。
だから収縮率も伸び率も周りの組織とは違ってる。
その齟齬が、疲労時や過度に使用した時に痛みとなって現れるのだ。

この事は、開腹手術の後の癒着の問題とも絡んでくる。
内部と外部を厳しく遮断することによって成り立っている内臓、特に腹膜・胸膜などは外気に触れることによって絶対的に癒着を起こす。程度の問題は在るが。

この場合、外部の空気に被爆した傷の治りが癒着だ。
治癒の結果の癒着は周囲の内臓の活動の邪魔をする場合もある。
開腹手術を経験したした人は、癒着した部分が体内にあることを思い起こした方がいい。

古傷を持っている場合の対処方は、良い血行を心がけるしかないだろうが、その努力は全身の健康維持に寄与するのだからやって損はない。

心の古傷はまた別の話。


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梅見に行ってこんなもん撮って来た

2011-03-04 17:52:04 | 本日のしりきれとんぼ
いやはや、花見の時期を決めるというのは難しい。
今回もややはずれ!

午前中、奮発して仕事を休み、府中郷土の森に梅見に出かけた。

あらかじめ1週間前に郷土の森事務所に見ごろは何時頃かと尋ね、
「今だって充分楽しめますよ。うちは時期をずらして花が咲くよう植えてありますので、梅祭りの期間は何時いらしても大丈夫ですよ」
との言質を取って出かけたというのに、、、、。

確かに梅は咲いていた。
でも、決して見ごろじゃない。
その証拠に、梅祭りの期間延長のお知らせが貼ってあった。
今年の乱高下する気温の変化に開花が遅れているのだ。
それならそうと言ってくれればいいのに、、、。

最近は、この手の事態に良く出くわす。
何かを問うとマニュアルに沿ってスラスラと返事が返ってくる、というヤツ。
聞いてる相手に対する想像力がかけらもないってヤツ。

主人公であるはずの米寿母は、家族そろってのお出かけ自体を喜んで、花などに興味がわかぬようで、あらぬ視線で車椅子上でニコニコして座ってらっしゃる。
しわくちゃの菩薩である。

徳さんといえば、中途半端な梅などカメラに収める気もなく、別の被写体を探し出す始末。

各県の郷土の木という一画があって、東京の風土に合わない木に対しては防寒の工夫がされていた。

画像は宮崎県のフェニックス。
南国から遠い地で菰に包まれご苦労様の図である。

後ろの黒い通気性のある黒い布にくるまれてる木が何かは知らない。
背景に使わせてもらった。



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老々介護、オっくん

2011-03-02 19:24:00 | 本日の患者さん
75歳になるオっくん。
一昨年携帯電話を手に入れた。
簡単操作版で表示文字も大きく、機能も少ない奴を選んだ。
電話とメールだけに使っている。(これは徳さんも同様)
そのメールだが、わざわざメールするような必要も相手もいなく、徳さんがメル友になっている。
偶然au同士なのでCメールで携帯番号だけで簡単に出来るのだ。
文字変換するのが面倒いようで、画面にはひらがなが埋まってる。
オっくんから、ひらがなメールをもらうと微笑ましい気分になっていたもんだ。
内容もたわいないものが多かったし、、、。

そのオっくんからのメールがこの所途絶えている。
その代わり、昔のように電話をしてくる。
精神的にゆとりがなくなってしまい、簡単Cメールも打てないようなのだ。

昨年、脳梗塞でご主人が倒れた。
幸い軽くて済んだのだが、その後認知症が急速に進んだ。
徘徊は常習犯で自宅から遠い場所の警察から連絡が入ったりする。
通院最中に転倒事故も2度ほどある。

段々目を離せなくなったところで、先日、大量の下血。大腸癌が判明。
転移もあるということで入退院を繰り返している。

最近のオっくんからの電話は、カイロの予約とその取り消しを繰り返している。
オっくんが徳さんの所に来ると3時間ほどは家を空けなければならない。
それが現実問題としては難しいようなのだ、、、。

そんな日々こそ、体のお手入れが必要なのだが、、、。


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足の攣れ

2011-03-01 20:40:09 | 本日の無惨
足がつって辛い思いをしたとおっしゃっる患者さんが意外と多い。

かく言う徳さん自身も就寝中に足が攣ってエライ思いをすることがある。

これがふくらはぎの攣れだったら、解決法はわりと簡単。

攣りそうになる予感がキャッチ出来れば問題はもっと簡単。
かかとをなるべく遠ざけるように、攣りそうな筋肉をなるべく伸ばすようにすれば攣る手前で収まる場合が多い。

これは、それが間に合わなく、実際に攣り出した場合にも有効だ。
ただその行為にかなりの痛みが伴うのだが、、、。

しかし、歳を取ってくると問題は複雑になってくる。

単純にふくらはぎに止まってくれない。

すねの筋肉、前脛骨筋が攣ったりする。
太ももの外側や内側が攣ったりする。

これらの筋肉を伸ばすのは現実にはかなり難しい。

そして、ある筋肉を伸ばす手立てが見つかったとしても、その行為によって次の予測不能な部分の筋肉の痙攣が連鎖することも多い。

いったい、どうすりゃいいんだ、、、?

徳さんの仕事はそのような患者さんの訴えに答えなければならないのだが、、、。

無意識の見得というものもある。
ここで自己解決できなければ、患者さんにものを言えないなあ~、なんて思ったりしちゃう。

夜中に寝床から立ち上がって、筋肉の付着部を引き伸ばすようにしたり、筋腹を中央へ引き寄せるようにしたりしてる徳さんの姿は、患者さんにはあまり見せたくない光景だ。

でも、自分を実験材料にした学習にはなる。
今のところ、早く収まったり、延々と攣れが続いたり、、、、。



筋肉の攣れとは、どんな状況なのか?

徳さんの理解では、筋肉さんが酸欠状態になった時、緊急応急措置として、自らを痙攣させ、血行を回復しようとするものだ。
筋肉の持ち主にはたまらないが、その場の筋肉さんたちの自己救済のために良かれと思ってなされる行為だ。

局所的に良かれと思ってなされる行為が、全体の中では悪となる。
この手の話は、病気の仕組みに良くある話だ。

解決法はただ一つ。
日頃から体全体の血行を良くしておくこと!

ただその実行が困難なのでゲス。


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