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平井は語る。
「病気が起きて、状況が徐々に悪くなっていくのではないんですね。放射線被爆の場合、たった零コンマ何秒かの瞬間に、すべての臓器が運命づけられる。ふつうの病気のように血液とか肺とかそれぞれの検査値だけが異常になるのではなく、全身すべての臓器の検査値が刻々と悪化の一途をたどり、ダメージを受けていくんです」
NHK「東海村臨界事故」取材班 『朽ちていった命』より
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1999年、茨城県東海村で臨界事故が起きた。
核燃料濃縮過程で核分裂が連続的に起きてしまった。
その瞬間、作業員3名の体内を、放射線の中でもっともエネルギーの大きい中性子線が突き抜けた。
作業員3名のうち2名が3ヶ月後、4ヵ月後に死亡。残る一人は重傷。
この本は、亡くなった一人の被爆治療記録だ。
この写真は、被爆後6日たった時点での骨髄細胞の染色体。
下の画像は通常の画像。
一目同然の瞬間的な破壊である。
染色体が機能できなくなると新しく細胞を作ることが出来ない。
細胞分裂が活発なところから順次影響を受ける。
まず、リンパ球を作れず、免疫機能がやられ、何でもない常在菌に無防備になる。
粘膜がやられ、消化器系が機能しなくなる。
やがて、皮膚が下から補充されず、剥き身の状態になる、、、。
医療チームは当時の最先端の知識と技術で必死に対応したが、患者の崩れ行く多様性とスピードに振り回されるばかりだった。
被爆の原因は、効率優先の人為的ミスだった。
原子力行政は、常にこの人為的ミスを前提に考えていない。
蛇足ながら、アメリカの開発した中性子爆弾は、この事故を意図的に行うものだ。
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