カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

AEDでこの世に還ってきたS君

2011-02-12 18:27:36 | 本日のしりきれとんぼ
こういう時、お帰りなさい、と言うべきかどうか、徳さん初めての体験なのでよく分からない。
分からないままに、他に適当な言葉も思い浮かばず、数ヶ月ぶりのS君の顔を見た時、そう言ってしまっていた。
いや、実際に発した言葉は、よく還ってきたな。だった。
一度死んだ人間に対して、奇妙なテレがあったようなのだ。

かすかに弟子筋に当たるS君は、妙に律儀なところのある奴で、暮れとか正月には必ず挨拶にやって来る。
それが、今年は賀状は呉れたものの、顔を見せない。
どうしたんだろうと、いぶかしく思っていると、年明け、しばらくしてS君から電話が入った。

「やあ、お元気ですか。ご無沙汰してしまってすみませんでした。実は僕、年末に一度死んじまいましてね。奇跡的に助かって、今、G県の病院のラウンジから電話してるんですよ」

何とも、あっけからんとした声である。

事態が掴めず、色々問いただすと、暮れに所要でG県に行った時に、宿泊先のホテルで心筋梗塞を起こしたとの事。

幾つかの偶然の幸運がS君の命を救った。

倒れた時に、周囲に人がいた。
その周囲の人の中に一人のお医者さんがいた。
倒れたホテルにAEDが常備されていた。

その場に居合わせた医師がAEDを使って蘇生を試みてくれたのは言うまでもない。
その医師と、搬入先の病院との連携も上手くいき、S君は、無事にこの世へご帰還となった訳だ。

AEDの事は、最近マスコミでも時々取り上げられている。

自動体外式除細動器なるもののかしら文字だ。
心筋梗塞などの急性心疾患で心臓の動きに異常を起こした場合、その心臓の異常をコンピューター解析し、適切な刺激を与えるものだ。

音声ガイダンスによって誰でもが使用可能となっているものだ。

S君の心臓は、AEDによって再起動しだし、病院で緊急手術を受けた。
ステンを装着され、その後、ICDというAEDの体内埋め込み版をセットされ、割と元気そうな姿で徳さんの前に登場した次第である。

まずは良かった。

しかし、今後の事は大変だ。

本来の心臓機能の4分の3を失ってるS君。
水分は一日1リットル以内に、塩分は極力控えめに。

相手をする徳さんにも注文が付いた。

目の前でタバコを吸うな。
受動喫煙は固く禁じられている。
S君の心臓から30センチ以内で携帯電話をかけるな。
飲み屋に無闇と誘うな。

生き返ったS君は、なかなかに厳しいお方として生まれ変わりましたとさ、、、。



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