
何かと「岡山」の地名がテレビを賑わしていますね。
奈良の襲撃事件の前日、応援に岡山まで来ていたことにも驚きました。
岡山選挙区の自民候補には対抗馬がいないような(無風に近い)状態でしたが、
安部氏にとっては娘のような候補者でしたのでぜひ来たかったのでしょう。
それはともかく、
いま岡山県立美術館では、「浦上玉堂コレクション」が開催されています。
浦上玉堂は、県立博物館が建っている地に生まれました。
ここは鴨方藩の藩邸があった場所です。
生地での展示会とは、いいですね。
浦上玉堂についてはこちらをどうぞ。
江戸時代中期に生きた文人画家であり奏者であり書家でもあります。
それぞれに超一流です。
水墨画の一点は国宝指定にもなっています。
画集は手元にあるのですが、実物を見るのは初めてでした。
やはり実物は違います。
例えれば、ライブとCDの違いです。
水墨画は文字通り墨で描いていますから筆のタッチと濃淡が命。
印刷物では再現できないことがよくわかります。
展示会の後、画集を購入することが多いのですが、現物を見た後で印刷をみると、これは違うとつぶやいてしまいます。
時間が経てばその印象も薄まるのですが。
不思議な水墨画ですね。雪舟を見た目には驚きです。
展示された作品は、大原美術館を作った大原家に伝来したものです。
素封家である大原家は世界の美術だけでなく国内の美術も秘蔵していました。
ただ、玉堂の作品は親類同士のかかわりで所蔵してきたものです。
50歳で脱藩し諸国を歩いた老年画家は、各地の文人と交流を重ね自由に生きました。
(他国の地から「脱藩願い」を送り、藩から「退去をゆるす」のいう意の書状を受け取った。幕末志士の脱藩イメージとはずいぶん違いますね)
江戸中期には全国に文人ネットワークがあり、また支援者も各地に多く存在していました。
戦争がなかった江戸期には文化が興隆するための貯えがあったのですね。
そうでなければ、芭蕉も良寛も玉堂もその作品が残されることはなかったと思います。
かこさとしさんの展示会も待っていますね。
夏休み、岡山に寄ってくださいね。
お読みいただきありがとうございました。
💛ウクライナに平和を💛