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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

どうしてそんなにケアマネ代わるの?

2008-10-27 21:00:48 | 地域包括支援センター
職場で、引継訪問を続けている。
前任者が9月末で急に辞めたため、同行訪問ができずに今頃、一人で訪問している。
まだ、3分の一程度しか、挨拶できていない。
これが選挙なら間違いなく落選だ。
なんとも申し訳ない。

1年間でケアマネが4回代わった利用者の方もおられる。
これはちょっとひどすぎる。
この地域包括支援センターが始まってまだ2年半しかたっていない。
その間に多くのスタッフが去って行ったことになる。

利用者とその家族の声、
「どうして、私、何か問題があるの?」
「地域包括って、何か問題あるの?」

もちろん、利用者の方に問題があるわけではない。
そのように感じられている方にはまことに申し訳ないことです。

では、地域包括に問題があるの?
そうです。

私は二地域の包括支援センターを経験しました。
どちらも定着率は低い。はっきりいって極端に低い。

なぜか。
理由の第一は、低賃金ということだと考えています。
今年3月まで勤めていた京都府下の7万人規模の市では、スタッフが一人を除いて
入れ替わったが(もちろん市の職員以外)、
その退職理由はすべて低賃金だった。

地域包括支援センターの職員に応募した方々は、経験者(看護職、社会福祉職)が
多く、前職では報酬面でもそれなりに処遇をしてもらっていた。
それが、あっと驚く賃金なのだ。
ならばなぜ志望したのかといえば、週休2日が必要。夜勤がないなどである。
育児をしている方は、特にそうだった。

さて、賃金を実感するのは、実際に手取りをもらってからだ。
これでは食べていけないと愕然とする。

そして、勤務しながら次の職を探すことになる。

利用者の家族に「地域包括って、何か問題あるの?」と
聞かれると正直に話すようにしている。
これが真実であり、説得力があるのだ。
とても情けないことだが。

そして、その被害者は、要支援者であることも間違いない。

※10月27日、某与党議員の選挙事務所に明かりなし。
この議員さん、ウォーキング大会であいさつをしていた人です。
まめなこと。
国会でもしっかり仕事をしてほしい。

写真は、玉島通町商店街、歴史は古い。江戸時代の古地図にも地名が載っていた。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
しんどいですね (どりーむ)
2008-10-28 01:03:06
石清水様、引き継ぎがないままの訪問、大変ですね。

私の地域には5包括がありますが、そのうちの4包括は在支からの移行です。この4月、その4包括のメンバーのうち1人だけが、法人内の移動で交代しただけです。1法人は医療法人ですが、ほかは社福法人なので、さほど給与がよいとは思えません。

看護職の場合、給与面でのギャップが大きいだけでなく、活動場所の違い(「医療」という外壁がある中での業務から、「利用者宅」という壁がないところで業務をしなければならない)によるカルチャーショックも大きいのではないかも思います。

「深みにはまる介護予防」でコメントさせて頂いた時もおもったのですが、そういえば、私の地域では、サービス提供責任者の異動・退職もなく、みんな、数年来の付き合いで、お互いさまに「○○さんの相談なら断れないなぁ。頑張ってみるか!」と言い合っています。

しかし、近隣区で同じような状況かというと、むしろ、そうではありません。1年間で5人の社会福祉士が変わったという話を聞いています。また、インフォーマル資源が充実している地域の包括支援センターの定着率がよいかというと、必ずしもそうではないようです。

でも、やっぱり、人集め・・・。しんどいですね
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はじめてコメントします (daisaku)
2008-10-28 19:26:48
こんばんわ。
介護保険分野でもやはり低賃金なのですね。
障がい分野は、さらに介護報酬が低いので惨憺たる状況です。
こんな制度設計して、さらに毎年2200億円の削減・・・。どうかしてますよね。
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人がよくかわるところ。 (岩清水)
2008-10-28 21:55:19
どーりむさんへ。
コメントありがとうございます。
確かに、人がよく代わる地域。
あまり動かない地域がありますね。
賃金もそう変わらないでしょうから、不思議といえば不思議です。
私としては定着率のよい事業所は何が違うか?
興味あります。
ところで私の事業体では、今も求人をかけていますが人が来ません。
そうなるとまた担当プラン数が増えていくということになります。
もちろん、賃金を2万円ほど上げれば応募は来ると思います。それが出せないようです。
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はじめまして (岩清水)
2008-10-28 22:03:49
コメントありがとうございます。
ブログ拝見しました。
素晴らしい!ブックマークに入れさせていただきます。
お近くにお住まいだったのですね。
私も短い期間ながら障がい者授産施設勤務やヘルパーも経験しました。
高齢者は、両親世代。
障がい者は仲間という感じですね。
よろしくお願いします。
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ボランティア (Maa-chan)
2008-10-29 14:35:07
 福祉領域の給与は,厳しい言い方かもしれませんが「ボランティアに毛が生えた程度」と思います。
 それは,高齢者領域,障がい者領域,こども領域を問わず,であると思います。
 私自身,前職(公務員)時代には,十分食べていける給与をもらっていましたが,1ヶ月半在籍した社会福祉法人では,前職の6割程度で妻と二人で生活していたら貯金すらできません。最初から共働き前提の給与です。

 「支援」を仕事にする者は,金銭的に豊かであればもちろん最高ですが,せめて心は豊かでありたいと思います。そのためには,いい本を読んだり,旅をしていい景色や人に出会ったりしながら,自分自身の感性を磨いていくことも,ある意味自己研鑽だと私は考えます。
 今の賃金水準では,心を磨くこともできません。

 私たち自身が「ボランティアではない」と常に発信していくこと,そして近いとされる選挙においてこのことをきちんと取り上げてくれる政治家や政党を選ぶことが大切なのでしょう。(だめなら政党をつくらなきゃ,でしょうかね)
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同感です。 (岩清水)
2008-10-29 22:27:51
Maa-chanさん。
私も全く同感です。
付け加える言葉はありません。
福祉に関しては、ほぼ国が賃金を決めているようなものですね。
中央の国家公務員が、自分たちと全く待遇の違う給与を
福祉関係者に強要しているとも言えます。
これは不道徳的(?)なことだと思います。
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