岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

冬の寒さも命にかかわる。

2011-01-24 21:40:23 | 地域包括支援センター


今年は年末以降寒さが緩むことがない。
このような冬は、あまり記憶にない。

記録的猛暑に後は、記憶にないような厳冬ということでは、身体的や経済的な弱者にとってはたまらない。
入院しなくてはならない状態になっても入院できない人が増えているように思う。
当地区では病院の多くが満床状態になっているようだ。

寒さは、人々の弱点を襲う。
関節に疾患を持つ人は痛みやしびれががひどくなっている。

私も手がこわばることがある。
家事をしていると何かと手を使うからか。

高齢の女性に手が不自由な方が多いのは、明らかに長い間の疲労の蓄積だ。
80年という長い時間をその方の両手は見事に使い切ったのだ。

その勲章が、痛みや不自由さだというなら、まことに酷な話だ。
理不尽なことと思う。

老いが残酷というのは事実だ。
身体やこころをゆっくりと、ある時は一気に奪い去る。
再び、手に入れることは期待できない。

医師に痛みや不自由さを訴えても、「加齢です。痛みを抑える程度しかできない」と。

医師に見はなされたように感じる人も多い。
「治らない」と宣告されてショックを受けておられる。

長い人生の完成期といえる日々をもっと安らかに過ごせないものか。
担当をしている方々や両親を見ていて、そう思う。

寒さのひときわ厳しい夜に思う。

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