岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

品川 正治さん(経済同友会終身幹事)のことば

2008-12-28 20:39:48 | 国民と国会と政治

前からこの方の発言に注目していましたが、朝日新聞12月28日に談話が
載っていたので書いておきます。
私は経営者団体の幹事の方にはあまり敬意を持っておりません。
しかし、この方の場合、どうもスケールが大きく、私の尺度では測りきれません。
品川さんの発言を抜き書きします。

・「構造改革なくして成長なし」という成長至上主義の呪縛にとらわれた米国型改革で
派遣労働が緩和された結果、労働者が最大の犠牲を払っている。

・これまで日本の資本主義には果実は国民が分けるという実質があった。
それが修正主義と批判され、果実は株主や資本家のものという考えが幅を利かせた。

・リストラという名目で労働者への分配は減らされ、浮いた利益を配当に回すことで
経営者の報酬を増す。そういう米国型の経営手法が当然とされた。

・非正規労働者を調整のための「もの」とみなす風潮が横行した。

・私は憲法9条を行動の指針としている。復員の船の中で初めて読んだ条文の根底に、
国家ではなく人間の目で戦争をとらえる確かな視線を感じたからだ。
経済も人間の目でとらえることができるか。経営者として私は自らに問うてきた。

・痛みが大きいが米国型金融資本主義が崩壊したことに安心さえ覚える。
あと5年も米国化が進行していたら.....。

・経営者は本来、資本家のためだけではなく、従業員や代理店などすべての利害関係者の
ために仕事をするものだ。

※社会的立場を狭くとらえない人だ。日本国民にとって一番いいことはなにか。
判断基準はシンプルで強い。復員時に読んだ日本国憲法が、心の糧になり、
時代に流されたり変質することのなかった、まさに「骨太の人」だと思う。
岩清水日記でも数年前に取り上げていたのでリンクしておきます。


※写真はオールドコペンハーゲンの広場にて。

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