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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

全国福祉文化学会 菅波AMDA理事長による記念講演会報告 その2

2012-10-01 21:16:32 | ボランティアとアムダ
以下の文章は講演を私なりに理解した(つもり)の内容です。
講演内容を曲解している部分もあると思います。
ご勘弁ください。


AMDA菅波理事長は、言葉(用語)の定義を非常に重視します。
そのため、言葉の定義が明解です。

どうも用語の定義が明確になっていないのが日本人のようです。
もちろん私(岩清水)も典型的日本人です。定義について突き詰めて考えることはありません。
しかし、あいまいなままでは、ものの見方、考え方が違う世界に人々と「絆」を結ぶわけにはいきません。
なにを考えているのかわからない人と「絆」を結ぶことできないのです。

「日本人はなにを考えているかわからない」とは世界の共通認識のように思います。
自分たちの行動をきちんと説明できないからです。
それは日本国内では、あいまいのままで十分通用するので、言葉を磨く(定義の明確化)必要がないからです。
でもそれでは世界には通用しない。

でも、緊急医療支援では、「助けに来た」で十分ではないのかと思われませんか。
私もそのように思っていました。
そうではないのです。

世界の被災者は、
「あなたはなぜ私を助けるのですか」と問うのです。

その問いに答えなくてはならないのです。
もちろん答えないNGOも多くあります。

AMDAは答えなくてはならないと考えています。

「あなたはなぜ私を助けるのですか」

困っている人がいたら助けるのは当然でしょ。で終わってしまいそうです。
では、理由のよくわからない善意や支援はどうです。
気持ちよく受けれますか。
なにか裏にあるのでは。
後から高額の請求書が突き付けられるのではと思いませんか。

そうではないことの根拠を示さなくてはなりません。

AMDAはふたつの根拠を持っています。

第一は、人権です。では人権とはなにかと問います。これがこたえられない。
ヒューマン・ライツ=人間の権利ですか。これでは説明になりません。

そこで菅波理事長は「人権」の定義を創りました。

「人権」とは、
1.リスペクト⇒私はあなたを尊重します。
2.インタレスト⇒私はあなたに関心があります。
3.ニード⇒私はあなたを必要としています。

私(岩清水)は、この人権の定義が欧米で使われるヒューマン・ライツと同一であるかどうかはわかりません。しかし、臨床としての定義ならば必要十分ではないかと思います。

第2は、「相互扶助」です。
困った時はお互いさま。
今はあなたが困っているから助けに来ました。
もし私たちが困った時は助けに来てください。

この二つが、私があなたを助けに来た根拠です。

続きます。


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