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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

【インターネット委員会中継】確かにこれはいい。

2005-05-19 12:00:45 | 国民と国会と政治
NHKの国会中継を観ることがなかなか出来ない。
たまたま観てもなかなか終わりまで観ることのできない人が多い
と思う。(とにかく退屈な質疑が多い)

その点、インターネット中継と録画は本当に便利だ。
質疑が気にいらなければカットカットと飛ばしてみればよい。

今日は、水島広子議員の中継をたまたま観ることができた。
彼女の著書は、必要にかられて読んだことがある。
「こころの病」に効く本である。身近な人が病気に罹ったことで、
「こころの病」の大変さ、困難さを身をもって知ることになった。

水島広子さんは、精神科医であり、衆議院議員である
(私の地元ではないが)。聡明な人であることはつとに
知られているが、委員会の質問者としての彼女を見聞きするのは
初めてであった。

で、内容はどうだったか。
1時間30分の時間だったが、なかなか見事だった。
今、厚生労働委員会の審議は障害者自立支援法(自立阻害法とも
呼ばれている)について行なっている。
いろいろな論点について、するどい質問を行なっているが、

なかでも、精神医療に関係する質問は、答弁側の塩田障害福祉部長
をして、「参考にいたします」という答弁にもならない返答に
終始させていた。
尾辻大臣にいたっては「そういう考えも参考にしなくてはならない
と思っていたら、塩田部長もそう答えていたので納得した」という
なんとも情けない返答であった。

これは精神保健福祉法第32条にある「所得に関係なく、
通院医療費の95%を公費で補助(自己負担分は一律5%)する
ことで服薬を継続しながら地域で暮らす精神障害者を支えてきた」
制度を、所得に応じて1~3割に引き上げるというものに
関しての質疑応答であった。

32条の撤廃が、「うつ病」患者にどのような影響をあたえるか。
また「症状」ではなく「病名」で患者を区分する非現実性に
ついても、専門家としての批判をした。
塩田部長など「私は法学部出身で」と言い訳をしていたが、
これには唖然とした。
これで法律を作られてはたまったものではない。
自らを「医療の素人」として認めるのはいいが、その素人がそれを
自認した上で、医療に関する法律を作るのか、といいたい。
このような態度は国会議員を軽視していることになる。
もちろん、その議員を選んだ国民を軽視していることである。

「うつ病」は自殺率も高く、その点もするどく追求していた。
中途半端な法案ということは、この答弁でも明らかになった。

他にも知的障害者誤認起訴にも触れていて、
取調方法の改革を迫ったが、これは警察庁からの答弁があったが、
この方の言い方がすごく、「しいては国家治安に重大な影響が
あるからできない」とまでいった。
よほど触れられたくない課題なのであろう。
つい勘ぐりたくなる。

国会議員の質疑応答の技術もレベルの差が大きい。
限られた時間をどのように構成し、質問をしていくか、
力量が問われる。
質問者によって、答弁者の目の色が変わるのがわかる。

国会議員にとって国会質問は、まさに晴れ舞台であり
正念場である。
せめて、自分が選んだ議員の中継や録画はみておきたいものだ。

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