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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

初めに言葉ありき。

2004-11-19 23:06:53 | 世界のなかま
これが人類の最大の特徴ということだ。いまでこそ、孤独を愛するということも、なんかありそうと思うけど、人類が命がけの日々を過ごしてた頃は、孤立、即、死を意味していたことは間違いないだろう。話して情報を共有することで、獲物にありつけたわけだ。言葉だけの時代から、文字付きの時代になっただけか。
言葉は偉いのだ。コミュニケーションは大したものなのだ。これをもう一度噛みしめよう。中越地震の夜、音信不通になった村の人は、ラジオを聞いても自分達の情報が流れないことに不安が増したという。ファルージャの市民は、自分たちのことが世界に伝わっているかと、記者に聞いたという。人は忘れ去られることが一番こたえる。私にも小さな体験がある。新幹線が台風の中、停まってしまった。何時間たっても動かない。ラジオを聞いていると暴風雨は去り、次の地方で災害を起こしている。しかし、夜中になっても新幹線は動かない。水も食べ物もない。エアコンも効かない。暑い。しかしラジオは何もいわない。忘れられている。これはこたえた。こんな些細なことで人は悲鳴を上げるのである。

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