ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

認める

2012-08-27 | 精神医療
ついこの間まで、私は友人たちに実にしばしば自分の記憶力や思考力の低下、判断力の無さをメールで訴え、嘆いていた。
思えば傍迷惑なことをしていたと思うが、上司が変わったとたん、それをしなくなった。
今でも記憶力は悪い。でも思考力は少し甦って来たと思うし、判断力にしてもまたそうだ。

上司から自分は否定されていない…という安心感が、仕事中にパニックに陥ることをなくし、自己否定の負の連鎖からも救ってくれたのである。その結果、記憶力の衰えがあっても自分は働けるんだ…という意識の変化がおきている。

四月五月頃のこのブログには、過呼吸や突然の強い不安に悶える記載が繰り返し出てくる。
今でも仕事上の悩みはもちろんあるが、不安発作に似た症状は全く起きないし、その兆候も感じない。

会社を四週間休むときの診断書に、私の主治医は「適応障害」と書いた。
「上司との関係が強い症状の原因で、その職場環境が変われば症状は解消します」
と主治医は言った。そのときは半信半疑の部分もあったが、その通りだった。

私は、過呼吸の、突然襲ってくる強い不安の、しつこい不眠の苦しさを、生涯忘れないだろう。
あの恐ろしい苦しみを二度と味会わないためにも、「自分を認める」術をいつも考えておきたいと思う。