古美術 崎陽

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幕末の長崎で活躍した人~本木昌造

2009-12-10 14:25:57 | 長崎の歴史
本木昌造関連補足

(6)

活版印刷に使われる活字の話~その4


本木昌造は、

欧文活字をわずかに鋳造するのに成功したのみで

日本語活字はできていなかった。

そこで、フルベッキの紹介にあずかり、

当時上海にいたウィリアム・ギャンブル

(日本ではガンブルと表記されることが多い)を招聘し、

文字の細部まで高い再現性を持つ

電胎母型法などを教授された。

初期の本木らの活字は

美華書館の明朝体活字を

そのまま複製したものに過ぎなかった。

本木らのグループは、

日本語を印行するために仮名文字を整備し、

やがて築地活版製造所をつくり活字市場を覇す。

その後、築地活版の活字を購入し、

そこから自らの活字にしていく動きが出た。

その主たるものが秀英舎(現在の大日本印刷)の活字であり、

これは築地体と並んで

金属活字の二大源流と呼ばれるようになっていく。




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