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天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

競争するが順位なしをめざせ

2022-06-23 04:41:23 | スポーツ



BBC News(2022/06/20 15:10)が、「国際水連、トランスジェンダー選手の女子競技への出場を禁止」を伝えた。
国際水泳連盟(FINA)は19日、ブダペストで臨時総会を開き、新方針を決定した。
その骨子は、男性から女性になったトランスジェンダーの選手は、「タナー段階2(身体的発育が始まる時期)以降の男性の思春期をまったく経験していないか、12歳前の、どちらかであれば」女子のカテゴリーへの出場資格があるとしている。
この決定により、オリンピック出場を目指しているトランスジェンダーの米大学生選手リア・トーマスさんは女子のカテゴリーに出場できなくなる、とのこと。

この決定には賛否さまざまで、賛成の代表格はイギリス元五輪代表女子水泳選手のシャロン・デイヴィスさん。「水泳はさまざまな人を受け入れるスポーツだ。誰でも一緒に泳いでもらいたい。しかしスポーツの基本は、公平性だ。男女両方にとって公平なくてはならない」としている。
小生もこの決定に賛成する。いわゆる元男性の女性化は絶対「彼」に有利である。シャロン・デイヴィスさんのように生まれたときから女性の選手は絶対不利をこうむってきたであろう。正真正銘の女性選手が不満を持つのは理解できるのである。

一方、性的少数者のLGBTの擁護団体「アスリート・アリー」は、新しい方針を「差別的、有害、非科学的で、2021年のIOC(国際オリンピック委員会)の原則に沿わない」と批判し2月に、米学生選手トーマスさんを支援する書簡をまとめていた。
話を進めると、畢竟、男性とは何、女性とは何。何をもって男性であり何をもって女性であると識別するのか、という問題になるだろう。
一般に男性、女性という見え方(乳房の大きさだとか性器の状況とか)からもっと踏み込んだ男性性・女性性。本人の性心理の意識が加わり、さらに男性ホルモン等の内分泌系が加わって事は複雑怪奇である。

世界選手権やオリンピックが成績・優劣を競う場ゆえ男性女性問題が起こる。つまり男性のほうが女性より一般的に体力が勝っているからである。シャロン・デイヴィスさんのような<正真正銘の女性選手>はトランスジェンダー女性を隠れた男性選手とみていたと思う。優劣を競うかぎり一般女子のこの思いは払拭できない。
国際水泳連盟はトランスジェンダー女子選手の「オープン」参加というのをこしらえたという。

よくわからないが、箱根駅伝における「学生連合」がある。学生連合チームはほかのチームと同じ場で競争するが順位がつかない。順位がつかないから競争にならないかというと、出場している選手はたぶん競争意識が鼓舞されているだろう。競り合っている選手には負けたくないという心理がはたらくであろう。
トランスジェンダー女子選手は順位のつかないオープン参加がいいのではないか。そうなると男子選手と場を共にするか女子選手と場を共にするかがまた問題となるが。
ともかく箱根駅伝における学生連合の在り方に関係者は注目するときではなかろうか。競争意識はあるが順位なし、というのはそうとう知恵がある。
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