真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

若竹千佐子さんの芥川賞受賞に思う

2018年01月19日 | Weblog
芥川賞に若竹千佐子さんと石井遊佳さんが受賞した。63歳の若竹さんが受賞したことで結構騒ぎにいなっていると思う。たいていの人が、「幾つになってもやれるんですね」とか、「まだまだ私も負けないわ」、「励まされました」とか、こんなコメントばっかりだ。私ははっきり言って、こんなコメントをしている人を??だと思う。

63歳で初受賞は素晴らしいことだと思うけど、日本ほど年齢にこだわる国は世界にないのではないだろうか?女性のばあい、ご自身の経験から小説を描くことが多い。いわゆるファンタジーみたいなものはあまり得意ではないと言われてきている。

そういう視点からすれば、年齢がいくほど経験は豊富になるわけだから、書きたいという強い思いがあれば、63歳で受賞したからと言って大騒ぎすることではない。年齢に関係なく若竹さんの書いた作品が素晴らしいと言うべきことなのだ。

なぜこの国はこんなに年齢にこだわるのだろうと思う。いつからだって、やりたい時、始めたい時がその人にとっての時なのに。横一列で皆同じが良いとする価値観がまだ充満している国なんだなと思う。こんなに多様性が大切だって言っているのに。

私が42歳で大学院を受験したと言うと、誰もが驚く。理由は簡単で、大学の教員になろうと思った時が41歳で、それから大学院受験勉強をしただけのことだ。だから、なぜ皆が驚くのかが理解できないのだ。

親からこれからの時代は、男も女も関係なく望むことはなんでもできる時代になると教えられてきた。だから、自分がやりたいことを探しなさいと言われ、自分の人生は自分で作り、自活できる人間になれと。

私の中で、まだ誰もやっていないから無理だと言う考え方が嫌いだ。誰もやっていないなら、怯まずに自分が扉を開けば良いと思うし、その分野の先駆者になれば良いことなのだ。

だから、世の中が、63歳の若竹さんが芥川賞を受賞したと驚くことの方が私には奇異に見える。63歳の若竹さんではなくて、若竹さんが「おらおらでひとりいぐも」で第158回芥川賞に決まったと言うことなのだ。人生100年時代と言われているのだから、まだ40年もあるじゃない。


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