北京五輪観戦ツアーが予想外の不人気 大地震の影響だけでない本当の理由
2008年7月24日(木)10:05
北京五輪も前夜だというのに、どうも盛り上がりに欠ける。旅行会社は日本発の観戦ツアー販売に腐心、中国国内でも上海などで競技チケットを手放す動きもある。五輪特需を狙った観光産業も、思惑違いに肝を冷やしている。
東京のある旅行代理店を訪れた。「オリンピック観戦ツアーのパンフレットはありますか」と聞くと、担当者はしばらく店頭のラックを見渡した後、ようやく2色刷りの「北京オリンピック観戦ツアー」のパンフレットを引っ張り出した。「問い合わせはお客さんが初めてなもんで…」と決まり悪そうにしていたのが印象的だった。
「3泊4日で35万~40万円前後」を相場とした日本発の観戦ツアー、7月第4週を迎えた今でも、いまだ申込客を待ち続けているパッケージツアーがある。体操、水泳、柔道などの人気種目には即日完売したものもあるが、4月の発売以来、「売れ行き好調、キャンセル待ちもあり」と報道されてきた北京五輪の観戦ツアーは販売に苦戦している。
ANAセールスは7月1日、ツアー代金の値引きに出た。「女子バレーボール準々決勝2試合観戦(3日間)」の29万8000円を19万8000円にするなど、一部コースを値下げしたのだ。
同社の動きはセンセーショナルに伝えられたが、御三家(ジェイティービー、近畿日本ツーリスト、日本旅行)にはこうした動きはない。ちなみに五輪観戦ツアーを取り扱えるのはJOC公式旅行代理店に指定された8社(ジェイティービー、近畿日本ツーリスト、日本旅行、阪急交通社、西武トラベル、ANAセールス、トップツアー、西鉄旅行)に限られている。
しかし、各社その在庫負担は大きい。ホテルの客室を通常の5倍以上の料金で、しかも「1棟買い」や「ワンフロア買い」で契約してしまったところもあるからだ。
現時点で3分の2が埋まっているジェイティービーは残りの販売について「完売に近づける努力をしたい」とするが、値引き以外の訴求方法をひねり出すのは容易ではない。
旅行会社によっては、競技チケットとホテルを抱き合わせしたパッケージツアーから競技チケットを切り離し、顧客のニーズに近いところで販売をかけようとするところもあれば、値引きはしないが「(キャンセルのあったものなどを)新商品として出す」という企業や法人向け営業にシフトする企業もある。
その一方で、「旅行会社は買い取った客室を1つでも売りたいはずだ。半額近いディスカウントですら応じてくれるかもしれない」と耳打ちする業界関係者も現れる。交渉の場は水面下に移った可能性もある。
続きはこちら
僕たちの周囲でも、ビジネスも観光も含めて、オリンピック騒ぎが収まるまでは、中国には行かない、という人間たちが多い。
オリンピック価格で馬鹿高いということと、仕方がないこととはいえ警備が厳重過ぎて、ストレスが大きすぎるというのが理由だ。
一部は、チベット事件に憤慨する人間や、地震がまた来るからという根拠なき妄想や、餃子事件に端を発した「食べ物」恐怖症になっている人間たちもいる。
まあ、ビジネスの場合は、相手先の北京の連中たちが、オリンピックをやり過ごしましょう、今は来て貰っても混乱するだけだし・・・と、気弱なせいなのであるが。
知人が、中国の主要な空港などの、屋外広告の日本ブランチをやっている。
当然、オリンピック前商戦で、媒体料金として、途方もない条件を提示されているらしい。
電通などとも相談し、ナショナル企業の出稿をあてこんだわけだが、電通だってこの間の日本企業のオリンピック協賛のバジェットが無事消化されることだけに神経を尖らせており、とてもじゃないが、他の媒体など飛びついてくれないらしい。大変ですな。
まあ、われわれは、薄型大型液晶TVで、寝転んで、TV観戦するに限るようです。
/P>
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます