けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

韓国化する中国

2014-08-17 23:55:04 | 政治
少し前の記事だが、下記の記事に目が留まった。

現代ビジネス・ニューズの深層・長谷川幸洋「『圏子(チェンツ)』の概念で読み解く、前政治局常務委員・周永康の摘発事件

今更説明するまでもなく、中国の前政治局常務委員の周永康氏が1兆5000億もの横領をしたということで摘発された事件であり、当時、多くの報道機関が専門家を読んで解説を行っていた。大きく二つに分けると、「権力闘争の証」と「権力闘争ではなく、単なる大衆受けのする腐敗根絶のポーズ」という解説がある。権力闘争ではないという主張は、基本的に中国では一度、国家主席の座に就けば、5年ないし10年は安泰であることが保証されるので、下手に事を起こす方がリスクが大きいと考えているようである。一方で、例えば胡錦濤前国家主席も先代の江沢民元国家主席から実権を完全に引き継ぐまでの時間を考えると、胡錦濤や江沢民の束縛を早めに切ることが重要であり、そのための権力闘争は必要と言うのがもうひとつの考えであろう。今回、習近平国家主席は集団指導体制が原則の中国で、かなり強引な形で権力の集中を図ろうとしていることが実態として明らかで、その意味では「権力集中のための闘争」なのか「旧勢力の権力追い落としのための闘争」なのかは別として、権力闘争とみるのが自然なものの見方だろう。

その意味で、この記事も同様の路線を解説しているのだが、少々異なるのは「一族郎党」という意味の「圏子(チェンツ)」という言葉をキーワードに、石平氏が解説しているところを長谷川幸洋氏が更に噛み砕いて解説しているところが興味深い。例えば、以下のくだりがある。

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石平によれば、中国の行動は「『圏子(チェンツ)』という概念を理解しないと分からない」という。圏子とは、ようするに一族郎党のことだ。中国人はこの圏子、つまり一族郎党の利益を最優先にしており、それ以外の人々はまったく関係がないのだ、という。
もともと圏子は家族主義にルーツがあるが、文化大革命で家族の概念が破壊された後、友人や知人たちが擬似家族のように排他的グループを形成した。石平は「マフィアのファミリーに近い」という。政治も経済も個々の商売もこの圏子の論理がすべてを仕切っている。そこでは法律もルールも関係がない。
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つまり、一族郎党と言っても必ずしも「親族」を意味する訳ではなく、マフィアの「ファミリー」の様な感覚というのは分かり易い。ただ、それだけなら取り立ててコメントするほどではなかったのだが、この記事を読みながらあることに気が付いた。

そう、「中国の韓国化」である。

ご存知の通り、韓国では大統領の職を辞した後、当時の野党勢力に政権を奪取されると、殆ど無傷では人生を全うすることが出来ない。盧武鉉元大統領に至っては自殺までしているし、全斗煥元大統領も死刑判決を経験している(後に恩赦)。中国のこれまでのルールでは、汚職を摘発しても、トップに君臨するところまでは手を付けずに、中堅クラス以下を対象にして見せしめをして終わりだったはずが、どうも、際限なく「とことんやるよ!」という流れになっている感じである。しかし、これは別に習近平国家主席が清廉潔白という意味ではなく、上記の記事にもあるように、アメリカのメディアは習近平国家主席の一族の数百億円にものぼる汚職をすっぱ抜くなどしており、叩けばホコリが出るのはお互い様である。であれば、習近平国家主席は身内にも逮捕者を出すのかと言えば、そんなことをすれば権力基盤が弱体化するので、「清廉潔白な習近平国家主席」を演出しながら、ドス黒い一族郎党を正義の味方が成敗する雰囲気を前面に醸し出している。

しかし、どうせそこまでのことをしても任期は10年であり、そこで後進に席を譲らなければならない。何だかんだ言って集団指導体制であることには違いないから、ロシアのプーチン大統領の様にウルトラCの神業で、任期後も権力の中枢に居座り続けることは出来ない。となると、権力移譲時の権力闘争は今回よりもさらに激化し、対立するグループが権力を掌握したら、一族郎党である「圏子」から外れる勢力を追い出して、今回同様の見せしめがあるのは容易に想像できる。しかし、それはまさに「中国の韓国化」である。

どうも韓国という国はブラックホールの様にネガティブなエネルギーの源であり、それに触れるとネガティブさに感化され、その毒に染まってしまうという伝染力があるらしい。これまでは、それが日本に向いていたのだが、幸いなことに狂気の反日キャンペーンのおかげで我々は目が覚めつつあり、「韓国化」を阻む意識が高まりつつある。しかし、そんな隙に中国の方が伝染しつつあるようだ。

あの国のネガティブなエネルギーは危険である。しかし、中国と韓国が負のスパイラルで共に自滅の道を歩むなら、我々は他山の石として良い教訓になるであろう。中国の不安定化はリスクではあるが、あながち悪い話ではない。暫くは様子見である。

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