けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

オバマ大統領の発するメッセージを読み解く・・・

2013-10-10 22:46:06 | 政治
先日のブログでオバマ大統領の評価についてコメントした。ここではオバマ大統領を評価する記述であったが、その後、様々な形でマスコミはオバマ大統領を酷評するに至った。というのも、8日にホワイトハウスで行った記者会見において、東南アジア歴訪を中止したことについて「訪問すべきだった」と延べ、その結果、歴訪中止で「中国が自らの考えを主張しやすくなった」としてマイナスの実害が生じたことを認めたからだ。通常のアメリカ人は、自らの判断ミスをそう簡単には認めないから、これをもってマスコミは「ダメ大統領」の烙印を押したのだろう。

しかし待って欲しい。何か違和感を感じないか?単なるボヤキをアメリカの大統領は公開したりはしない。ならば、何らかのメッセージが込められていると考えてしかるべきではないか?

勿論、対外的なアピールとしては、ケリー国務長官の言動よりもオバマ大統領の言動の方が重い。実際、写真撮影ともなれば、各国の元首の方が中心付近に集められ、ケリー国務長官は隅に追いやられたりもしていた。だから、TPP交渉においても、オバマ大統領が参加していればもう少し事態が進展していたかも知れないが、そこに居たのがケリー国務長官だから進展しなかったというのはあまりにも短絡的だ。さらに、中国が好き放題言っていたとして、ケリー国務長官がそれに「待った」をかけられないとは思えない。それほど無能な男ではないだろう。だから、オバマ大統領の「中国が自らの考えを主張しやすくなった」との発言は、真の意味での実害を意識して自らの判断の誤りを謝罪したり、後悔の念を吐露したものとは考え難い。にもかかわらずあの様な発言が出たからには、自然に考えれば何処かの国に対して何らかのメッセージを発したと考えるべきであろう。まず第1には、東南アジアの中国と対立する国々に、「今回は行けなかったが、アメリカは決して後ろ向きではない。中国に対して毅然とした態度で臨み続ける。」というメッセージが込められていると予想される。しかし、それだけならばもう少し違った表現になっていたかも知れない。つまり、「中国の主張に対して、どの国もNoと言うべき所でちゃんとNoと言うべきだ!アメリカは、ちゃんとNoと言うぞ!」というメッセージのようにも取れる。

問題はそのメッセージを届けるべき相手国が何処かということである。実際、それを意識してのことではないだろうが、安倍総理はかなり毅然とした態度で「法の下の支配」の原則を主張し、積極的平和外交についてもアピールした。この辺のやるべきことをきっちりやる安倍総理の姿勢はオバマ大統領も信頼感をもって見ているだろう。しかし、日本については言うまでもなく仕事をするのは見えていたから、そのメッセージの向かうべき先は日本ではない。言うまでもなく、答えは「韓国」である。中国に対し、「私はあなたに忠実な”Yes Man”(朴大統領は”Yes Woman”?)になりますよ!」と公言してはばからない韓国に、「あなた方の態度は、アメリカの国益に明らかに反する」というメッセージをぶつけているように私には見える。

ちょっと趣旨が異なるのだが、韓国の中央日報に次のような記事が載っていた。

2013年10月8日 中央日報「【グローバルアイ】日本はある!

タイトルは意味不明ながら、米国における日本と韓国に対する温度差を指摘した記事である。「韓国は『日本の過去』を見るが、米国は『日本の未来の役割』に関心を持っている。」との記載があるが、これは「フランスなどのドイツ周辺諸国は未来に関心を持つが、日本の周辺諸国では損得勘定で過去の問題を掘り起こすことに必死だ」と言い換えても良いかもしれない。アメリカが特殊でもなければ日本が特殊でもない。現実が見えていないのは韓国であることに薄々気が付いていることを告白するような記事だろう。しかし、それに対する言い訳など幾らでも出来るから、結局は言い訳を繰り返してこの記事は終わっている。

これだけではない。朝鮮日報も同様である。

2013年10月5日 朝鮮日報「集団的自衛権:米日同盟強化、選択迫られる韓国

2013年10月7日 朝鮮日報「朴大統領の『日本責任論』韓米の対立材料に

日米の親密な関係に対し、韓国の戸惑いは本格的なようだ。この記事の中で誠信女子大のキム・ヨルス教授は「最悪のシナリオは日本と中国が尖閣諸島をめぐり、現在の対立状態から紛争状態にエスカレートすることだ。その場合、韓国は米日か、中国かという選択を迫られる可能性がある」と述べたという。こんなことで悩むということは、既に軸足が相当中国に傾いているという証拠である。その戸惑いをアメリカは敏感に感じ取るから、様々なところでメッセージを送るのである。韓国がことあるごとに「日本の悪口」を言い続けてもこれを黙殺し、一方で日本に対しては最大限の協調関係を演出する。同盟国であるアメリカは韓国の得意な下品な対応を取ることが出来ないから、所々で暗にシグナルを発しているのだろう。

今のところ、韓国はアメリカのメッセージを受け取る気配はない。このメッセージを受け止めようとすれば、それは国内からは「国賊」呼ばわりを受けることに繋がる。火中の栗を拾う覚悟のないケツの穴の小さな韓国の政治家には土台無理な話だろう。しかし、アメリカと日本の間では事態は着実に前に進んでいる。そのうち、アメリカ国民の多くもこの対照的な2か国を認識し始めるだろう。その時こそがチャンスである。

日本のマスコミは、あまり短絡的に事態を捉えない方が良いのではないか・・・。

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